混ぜるな！キケン！！【鬼滅の刃】【僕のヒーローアカデミア】 (ページ16)

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じゅうろくのかた！！ページ16

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私はというと特にトイレも行きたくないし、窓側の席なので眠った緑谷を起こさぬようにリョックからお菓子を取り出した。

タラタラしてんじゃねーよである。

すると少し音が響き、バス内が揺れた。

なんだろう...コケたのかな？

そう思い、座席から立ち上がると...そこには知らない男の人が立っていた。フラフラとバスに入り込む男に前の座席の子達が悲鳴をあげた。

＿＿＿男の口元には真っ赤な水がついていた。

それに気づくとバス内は異様な鉄臭さに眠っていたクラスメイトも起き出しパニックになる。

男はフラフラとバスの奥へと入って来る。

するとちょうど太陽が雲に隠れたのかバス内が暗くなったのだ。

男の目はギラギラとひかり、薄く開いた口には尖った歯が見えている。耳は尖り、いつの間にやら角まで生えるしまつだ。

＿＿＿＿鬼だ。

私は迷わずそう呟いた。

何故かそういう個性や見た目、敵だと思わず...ただただ鬼だと思った。

脳内で鋭く光る刀に悪鬼滅殺という文字が浮かび上がる。

「＿＿＿っ、うーちゃん？」

その時、不安になった緑谷は隣にいる少女に目をやった。

昔からうーちゃんは何処か大人っぽくて...でも優しい綺麗な子。

そう思っていた彼女が...いや、彼女の姿が変化していくのに気付いたのだ。

真っ黒だった髪は少女の兄と同じ白銀へと変わり、瞳も紅に染まった。肌は元々白く綺麗なのがところどころ傷の目立つ...特に左頬にある爛れた焼け跡が浮かびあがった事に緑谷の衝撃は隠せなくなった。

兄妹で先祖返りはときたま現れるが、普通なら同時に現れる物である。

遅れが生じても長くて1時間、それ以降は前例がないほどだ。

宇隨天元が先祖返りして約9年前である。

この異例は...ありえない内容だった、そしてそれを含め彼女は気付いていなかったのだ。自らが先祖返り"しかけている"この状況に。

「＿＿＿。」

そして彼女は緑谷の隣から消えた。

実際は消えた訳でなく少し場所を移動して認識する事が難しくなっただけなのだがそれだけでも小学生としてはありえない行動である。

「あ"？」

鬼が1番後ろの席に座ったクラスメイトに手を伸ばした瞬間、その手は跳ね返った。

間に彼女が入り個性を使ったからである。

まだ小さな動きで殺傷能力もないものだったが、鬼は後ろに数歩下がる程のダメージを受けたのだ。

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