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そう言ってカウンターの向こうに入っていった
相変わらずの手際の良さに見惚れてしまいそうになる
「そういえば、朝
あいつだろ？」
「え？」
「あの、前言ってた
付き合ってるつもりでいる元カレって」
「あぁ、うん。そう」
「あれからどう？
少しはマシ？」
「いや、むしろ、火に油注いだって感じ」
「なんだよ、それ」
「闘争心がでてきたらしい
ので、潤くん、気を付けて」
という言うと奥で大笑いする声が聞こえる
辺りが、バターと玉ねぎとそして卵の焼ける香りが漂い始めると
とりあえず、朝のいざこざもさっきの他人の告白シーンも
少し和らいで来る
「そういえば、こちらこそゴメン」
私は、思い出したかのように謝る
「何が？」
「いや、彼女がいるのに・・・
彼氏のフリしてくれたんだよね
申し訳ない」
「え・・あ・うん」
「本当はね、自分でもよくわからないんだ」
そう言うと
目の前にできあがったばかりの
あの黄色いオムライスが目の前に置かれる
「どうぞ、お姫様
ご要望のオムライスでございます」
そう言って、潤くんも自分の分を私の隣の席に置き
「よいしょ」
と言って座る
「よいしょって、オッサンか」
「まぁ、そこは否定しないな」
「してよ」
「どうして？Aとそんなに変わらないよ」
「ちょっと待って、今遠回しに
私のことオバサン扱いしたでしょ」
「ん？」
そう言って含み笑いする
その顔さえ、この人はかわいい
一口、オムライスをほお張ると
私の脳はようやく満足したかのように
幸せな気持ちになる
「ったく、ほんと幸せそうな顔して食べるよね」
「そうな・・・じゃなくて、本当に幸せだもん
最高だよ、潤くんのオムライスは」
「よかった、ありがとう
で？よくわからないって？」
「ん？何が？」
私が潤くんの顔を見る
「何がって、さっき自分で言ってたじゃん」
「あぁ、さっきの話ね
そう、わかんないの
もうさ、この年だから
そんな選んでる余裕なんてない訳なの
和と・・あ、和っていうのが
その、元カレなんだけど、別に嫌いではないんだ
それに、あぁ見えて仕事はすごくできる人だし。会社からも期待されてるし
口は悪いけど、私のことは凄く考えてくれて、優しい」
「ふーん、じゃあどうして結婚できないの？」
「ってそこがわからないってこと」
そう言って私は、潤くんの顔を見る
すると潤くんが
「ふふ、Aってさ
こういうことには鈍感なのがよくわかった」
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紫姫(プロフ) - yashuchar1031さん» でも、最近美味しいものたくさん食べてるからちょっと元気かもｗ (2021年9月5日 22時) (
レス) id: 126fa04e95 (このIDを非表示/違反報告)
yashuchar1031(プロフ) - かなりの選択肢ができてますしねwww楽しみにしてますw更新ありがとうございます！くれぐれも無理なさらないでください！！ (2021年9月5日 10時) (レス) id: 4cc73d8fe3 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - 莉々菜さん» 特にキャンパスシーンとか旅行とか‥登場人物も実際に友人たちをモデルにしたりしてますｗもちろん、脚色してるので物語ですが、読んでくださる方が、まるで一緒に仲間たちと過ごしてる感覚をリアルで感じていただけたらなぁと思って書いてますｗほんと嬉しいです。 (2021年9月5日 0時) (レス) id: 126fa04e95 (このIDを非表示/違反報告)
莉々菜(プロフ) - え！実話なんですか？ちょっとまた見たくなっちゃったなぁ!!見させて頂きます！！ (2021年9月3日 21時) (レス) id: e9c9c4a83b (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - れもんさん» れもんちゃん、どうやら、私のブレーキは壊れてるみたいで、誰かにストップをかけてもらわないと暴走してしまうみたい・・・自分で止められないってマズいなって思ってはいるんだよなぁ。でも書くのは大好き。ずっと書いてたい。ｗ (2021年9月3日 16時) (レス) id: 126fa04e95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫姫
| 作成日時：2021年4月6日 17時
