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「やなの、こういうの
なんかさ、悪いことしてないのに
交番の前を通ったときみたい・・・」
「どんな例えだよ、わかるけども」
そう言いながら
壁を見ず、後ろ手に
腕を伸ばし入れる
俺は、思わず大笑いしてしまい
それにつられるように、みんなも大爆笑する
リンは、みんなを見て
「なんで笑ってるの？」
「いやだって」
俺は腹を抱えて笑うと
黒川やテッチは、それを写真に収める
「何？
私、勇気出してしたのに・・・」
「あははは、いや、リン、ちゃんと見て入れないと・・・」
「え？」
そういって、ゆっくり壁を見たリン
リンが手を入れたのは、
口ではなく
鼻だったからだ
「えぇぇぇ」
大笑いするみんな
「あぁ、マジでいい絵が撮れた」
慌てて抜くリン
「あぁあ、
そのうちコイツ、
クシャミでもするんじゃない？」
と、大爆笑する
「せっかくの私の勇気が」
そう言って、少しプっと膨れた
リンはそのまま、後ろで並んでいた違う国の観光客と場所を変わった
俺は、とうとう最後までリンが
真実の口に手を入れなかったのを見逃さなかった
「どれだけ、怖いのよ」
俺がリンにそう言うと
「何が？？」
とすっとぼける
「どさくさに紛れて、口に手を入れるのやめただろ？」
「あぁ、だって後ろに列ができてたから
ただでさえ
うちら大人数だし、迷惑じゃん」
「確かに」
俺らは、再び歩き出した
この辺りは遺跡が密集していて
すぐに古代ローマ遺跡
フォローロマーノの中へと入る
そこで、まぁ、例のごとく
野郎どもで
「ブルータスおまえもか」
のあのカエサルの名場面を演じきり
そして、午後から、バチカン市国へと向かう
色鮮やかな、まるでピエロのような衣装に身を包んだ
まったく笑わない兵隊が構える門をくぐり抜けると、
そこは、大きな広場になっていた。
世界でもっとも小さな国
「ていうか、ただの広場じゃん」
「しぃっ」
みんな口に指をあてる
誰しもが思っていたことだ
そこから、システィーナ大聖堂までゆっくり歩いて行くけど、
リンが眠そうに、あくびを押し殺していた
「リン？昨日寝たの遅かった？」
「あぁ、うんん、
ホテルついたのも長測て、そこから、今日の準備したり
お風呂に入ったりしてたから」
「大丈夫？」
「うん・・・」
「翔？リン寝ちゃいそう」
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紫姫(プロフ) - すりおろし梨。さん» 翔くんのお母さんって、母でありながら、何かを諭す時だけ息子を他人のように客観的角度から話してるように感じて、それが私情を挟まず的確に伝えていて参考にしたいなと思ってます、特にわが家のモモっ (2020年1月18日 11時) (
レス) id: 798db29bb2 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - ＊さくら＊さん» 入学式からの４年書き綴ってみましたw間違ってません、どうかそのまま納得してニヤケてくださいw (2020年1月18日 11時) (レス) id: 798db29bb2 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - すりおろし梨。さん» 実際リアルで私はそう思います。彼からよく当時の話が出るのは、充実して輝いていたんじゃないかなって (2020年1月18日 11時) (レス) id: 798db29bb2 (このIDを非表示/違反報告)
すりおろし梨。(プロフ) - 人柄バロメーター。なるほど。確かに。翔くん母の話は凄く好きです。なんならお会いして子育て講座とか聞きたい。 (2020年1月18日 6時) (レス) id: 726034c2a9 (このIDを非表示/違反報告)
＊さくら＊(プロフ) - 読むたびに、ああ、昔はこんな感じだったんだろうなぁと、間違った納得をしてニヤケたり、応援したりしてます。お忙しい時期なんでしょうが、どうかちゃんと休んでくださいね。 (2020年1月18日 1時) (レス) id: 77b96f2b94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫姫
| 作成日時：2019年12月18日 22時
