＊ ページ36
「じゃあ。だったらなぜ？
お腹の赤ちゃんだって・・・二宮さんのお子さんじゃないかもしれないじゃないですか？」
違うよ
和
私はお腹を手の平で包み込む
「・・・かもね
でも・・・ごめん、そこだけはさ・・・
下衆な上司で悪いんだけど・・・
仕込んだの俺だから・・・
かなりの確率で俺・・・とは思ってる
１００パーセントじゃなくても」
黙り込んでしまった彼女
姿は見えなくても、声と砂利を踏みしめる音でだいたいは想像がつく
「・・・じゃあ、彼女が櫻井さんと結婚したいって言ったら？
彼女の気持ちが、櫻井さんにあるとしたら？」
彼女の言葉が
まるで矢のように突き刺さる
「わかってるよ？そんなこと」
え・・・・
「わかってるって、彼女の気持ちが櫻井さんにあるってことをですか？」
「あぁ。わかってるよ、そんなこと」
胸が張り裂けるとは、このことだ
和は私の気持ちに気が付いている・・・
「え？わかってて・・・・
二宮さんはそれでも彼女と一緒にいるんですか？
意味がわかんない」
・・・
痛い
胸が痛い
私は胸の辺りでシャツを握る
「ん？
Aが俺から離れないから？
10年たっても、俺のそばからね、
あの子離れないの・・・なんでだろうね
しかも、最近、翔ちゃんとは接触が激しいのにね・・・
それでも俺の横で笑うんだよ」
「そんなの・・・おかしいです
二宮さんっ」
「おかしいっって言われても、
実際そうなんだから、仕方ないでしょうか・・・」
「そんなの・・って」
「何？」
淡々と話す和が
私ですら、恐ろしくなる
「櫻井さんに彼女が行ってしまってもいいんですか？」
「あははは、本当、夏川って、矛盾してるよね
何？彼女をどうしたいの？
行かせたいの、それとも俺のそばにいさせたいの？」
「それは・・・・」
「答えらんねぇだろ？
人の気持ちってさ、わかんねぇもんなんだよ、
その本人ですら、わかんない」
「・・・」
「翔ちゃんが、近くにいながら、俺のそばから離れない
これが、今の彼女の現状、
だから、俺もわざわざ突き放すことはしない
ただ・・・」
「ただ、なんですか？」
「あ・・いやいい。
おまえには関係ないわ
あと、それと、俺のこと好きでいてくれてありがたいけど、
俺とAの邪魔だけはしないでね
まぁ、お前の入る余地は今の俺らにはないから」
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紫姫(プロフ) - ゆり:)さん» キャラクターが動きすぎて。今、書き手も混乱してますwまさか紅い月で、こんなに長くなるとは思ってなかったので、自分でもビックリです (2018年9月13日 6時) (
レス) id: b7a52fdc9b (このIDを非表示/違反報告)
ゆり:)(プロフ) - 嘘だらけ……これから真実が明かされていくのでしょうか。色々と謎が深まれば、確実に間違いのないことだけしか信じられなくなっちゃいますよね。でも、さよならしないで翔ちゃーーーーん！涙 マンションでの和との会話が気になりまくりです！ (2018年9月12日 7時) (レス) id: 0e888923d2 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - ゆーみんさん» するどーいwでも実はフェイクも今回は置いてますwなんせ最近読者さんが紫姫の癖を読み取ってくださるので、紫姫もあの手この手wよかったら次の章でもお待ちしてます♪いつもありがとうございます (2018年9月12日 7時) (レス) id: b7a52fdc9b (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - せいこさん» せいこさんっお久しぶりです♪読んでいただけてたんですね。嬉しいです。１番の初期に書いたangelシリーズぐらい、私もてんやわんやしてます。久しぶりにノンリアルを書くのもいいですねw (2018年9月12日 7時) (レス) id: b7a52fdc9b (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - サチさん» はじめまして。来ていただいて、ありがとうございます。実はもとは、別のところに映画の脚本のコンペにだす予定だったものですが、諸事情で間に合わず、お蔵入りしてた分を占ツク用に書き直してます。他の作品はリアルが多くてここではコミカルな作品が多いですw (2018年9月12日 7時) (レス) id: b7a52fdc9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫姫
| 作成日時：2018年8月23日 20時
