44 ページ43
「昨日、確かラピス貿易との
異業種交流会という名の合コンでしたよね」
「長いな
もう普通に合コンでいいんじゃないか」
「いや、ここは
あえて、異業種交流会という名の合コンで」
「それってただAが２０代の子たちのように合わせてるだけじゃん
大丈夫だよ、俺らは立派にアラフォー世代
そこは認めろ」
「うっさいな、黙れ和」
「おお怖っ」
「っで、そこで何かやらかしたんですか？」
「あぁ、わかんねぇ」
「は？」
「覚えてない」
「・・・」
そう言って、思いっきりスマイルの二人
「嘘でしょ。まさか酔って何か秘密事項とか話しちゃったとか」
「わかんない」
「え」
私の顔は明らかにひきつっている
「俺らもしかして」
私が頭を抱える
「覚えてないって、そんな新人でもあるまいし
そこは嘘でも
大丈夫って言ってっ」
そのまま机に頭を倒れこませると
「俺は嘘は嫌いだ」
と、重低音を利かせた櫻井部長の声が
私の背から聞こえ
次はシャンと背筋が伸びた
「俺は嘘つくやつは許せねぇ」
トクントクンと私の心臓が鼓動を強く打つ
恐る恐る顔をあげると
私を見下ろしたまま明らかに睨みつけてる部長の目
「そそそそそうですよね
嘘はダメだ、嘘は」
そう言って和の顔を見る
「どの口が言ってるんだ」
と小さな声で言った部長
あぁ
絶対昨日、NYkidのことだ・・・
「あ・・あの部長、昨日は」
そう言いかけると
「大野さん、すみませんお待たせして、
会議始めましょう、次、僕、出なきゃいけなくて・・・」
そう言って私の会話を遮った
「この生産ラインの確保の件だけど・・・」
どんどん話が進んでいくのに
私は、昨日のNYkidの件をいかに
誤解を解こうかと急に頭がいっぱいになった
トンっと、机の下で私の足を軽く蹴った和
私が和が見ると
ジッと私の顔を見ていた和
心を見透かされそうな気がして
私は軽く１回首を振って資料に目を移した
はぁ
どうしよう
どうして嘘ついちゃったんだろう
別に潤くんはただの友達なのに
なんだか後ろめたい気持ちになっちゃってるし
って、あれ？
そもそも、部長と私の関係も別に付き合ってるわけじゃないじゃん
ん？
「私って部長のなんなん？」
「なんなん？ってなんなん？」
・・・しまった
「なんで関西弁？」
そう言って大笑いする大野課長
いや、つっこむところ普通そこじゃないし
部長と私の関係つっこめよ
いや、つっこんだらあかんし
あぁぁぁぁあああ
万事休す
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 940人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yashuchar1031(プロフ) - 紫姫さん» ぶふっw ちょいちょい出てくる過去の恋愛話にパンチありますもんねww (2021年4月6日 0時) (
レス) id: 4cc73d8fe3 (このIDを非表示/違反報告)
結愛(プロフ) - 紫姫さん» ありがとうございます(T ^ T)今しかできないこと。頑張ろうと思います！紫姫先生の言葉を見て、元気になりました！今日からまた頑張ります！紫姫先生の小説にいつも元気もらってます。どうか無理をしないで、元気で健康でいてほしいです。 (2021年4月5日 20時) (レス) id: d2356e5600 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - ともさん» どうやら、侍スイッチがそこにあるみたいｗ (2021年4月5日 16時) (レス) id: 126fa04e95 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - 結愛さん» 今、やりたいことを一生懸命やるのが一番だと思う。今は選択肢もたくさんあるし、例え間違っていてもいくらでも修正が聞くから。私の年代になると選択肢も狭まるし、時間も限られてくる、だから子供たちにもよく言ってるの「やりたいことは今」ってｗ (2021年4月5日 16時) (レス) id: 126fa04e95 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - ゆめさん» あはは、実は書いてる方も結構楽しかったりします。自分で書きながら、笑ってる時ありますｗ (2021年4月5日 16時) (レス) id: 126fa04e95 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紫姫
| 作成日時：2020年11月26日 17時
