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「今日はありがとう」
私はそう言って帰る準備をし
立ち上がった
「あ・・俺も店閉めるから
駅まで送るよ」
そう言って笑った潤くん
「わかった」
私のために店を開けてくれて
食べるだけ食べて、帰るっていうのも、申し訳ない気がして
私は、そのまま潤くんが支度するのを待った
潤くんは、キッチンをサッと片付けると
奥から、上着とリュックサックを持ち出し
カウンターから出てきた
「おまたせ」
そう言いながら、持っていた上着を身に着け
リュックを背負う
私は首を横に振ると
ニコっと笑った
入り口を出ると
相変わらず、冷たい風が頬をかすめた
私が、思わず身を縮めると
「寒い？大丈夫？」
と声をかけながら
半分占めていたシャッターをすべておろし
カギを外からかけた
「大丈夫」
「ごめん、少しだけ待ってて。自転車取ってくる」
そう言って、店のすぐ横にとめてあった
スタイリッシュな自転車を押し、私の前に戻ってきた
「自転車なんだ・・・」
「あぁ、うん」
「近く？」
「いや、めちゃめちゃ近いわけじゃないけど、
運動がてら。ほら、一日中ここにいるから」
そう言って、親指を立てて、
自分の店を指した
「あぁ、なるほど」
「そ、だから、駅までだけど・・ごめん」
「うううん、ぜんぜん、むしろ申し訳ない」
そう言うと、またニコっと笑う
こうやって親しくなる前では
見られなかった笑顔だ
「行く？
遅くなるし」
そう言って
歩き出した
「しかし寒いね」
「うん。もうすぐ春だって言うのにね」
「さっきの話なんだけど」
「ん？」
「ほら。外でさ」
「あぁ」
そう言いながら、
街路樹を歩く
「暖かくなったら
計画しよっか」
そう言った潤くんに
「潤くん、お店休めるの？」
「あぁ、うん、基本、ここはビジネス街だから日、祝日は休み
土曜日は、たまに気分で開けたりしてるけど」
「そうなんだ」
パパーンとクラクションを鳴らしながら、すぐそばの大きな通りを
車が走って行った
「あ、そう言えば、さっき来た上司？」
「あぁうん」
急に櫻井部長のことを話題出されて
ドキっとする
「あの人、たまに土曜日も来るよ」
「え。そうなんだ。知らなかった」
へぇ、土曜日まで仕事してるんだ
店から駅まではほんの５分ほど
あっという間に、駅の改札の前になる
「今日はありがとう」
そう言って、潤くんをみる
「じゃあ、今度暖かくなったらぜひ」
「了解」
私は、見送る潤くんを背に改札を抜けた
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yashuchar1031(プロフ) - 紫姫さん» ぶふっw ちょいちょい出てくる過去の恋愛話にパンチありますもんねww (2021年4月6日 0時) (
レス) id: 4cc73d8fe3 (このIDを非表示/違反報告)
結愛(プロフ) - 紫姫さん» ありがとうございます(T ^ T)今しかできないこと。頑張ろうと思います！紫姫先生の言葉を見て、元気になりました！今日からまた頑張ります！紫姫先生の小説にいつも元気もらってます。どうか無理をしないで、元気で健康でいてほしいです。 (2021年4月5日 20時) (レス) id: d2356e5600 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - ともさん» どうやら、侍スイッチがそこにあるみたいｗ (2021年4月5日 16時) (レス) id: 126fa04e95 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - 結愛さん» 今、やりたいことを一生懸命やるのが一番だと思う。今は選択肢もたくさんあるし、例え間違っていてもいくらでも修正が聞くから。私の年代になると選択肢も狭まるし、時間も限られてくる、だから子供たちにもよく言ってるの「やりたいことは今」ってｗ (2021年4月5日 16時) (レス) id: 126fa04e95 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - ゆめさん» あはは、実は書いてる方も結構楽しかったりします。自分で書きながら、笑ってる時ありますｗ (2021年4月5日 16時) (レス) id: 126fa04e95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫姫
| 作成日時：2020年11月26日 17時
