一ちゃん ページ32
『てことで、この度私たちは付き合うことになったんだけどね』
中也の部屋から出て、一ちゃんとお茶を飲みながら話している。
「はあ・・・」
『リンタロウに報告しなきゃ駄目かな？ 絶対うざそうだから厭なんだけど・・・』
「う、うざそう、ですか」
『うん。 あ、此のお菓子美味しい』
一ちゃんのお菓子選びのセンスは素晴らしいと思う。 今度一緒にお菓子屋さんに連れてって貰おうかな。
「ああ、お勧めなんですよ、それ。 しかし、首領のことをうざいというとは・・・。 流石ですね」
『褒めてるの？ 貶してるの？』
「勿論、褒めていますよ。 然し、プライベートのことですし・・・。 大切な方ならば報告するべきではないでしょうか？」
大切な方、ねえ・・・。
でもリンタロウに言ったらどんな反応になるかなんて・・・。 画面の前の皆さんはきっと想像が付くことでしょうね。 ええ？
『治は？ 要ると思う？』
「太宰治ですか・・・。 まぁ其奴は正直どうでも良いです」
辛辣ゥ まあ、一ちゃんは龍くんだけだもんね。
『そうだね・・・。 じゃあ中也に相談してからにするよ』
「ええ、二人のことは二人で決めた方が良いかと思いますよ」
よっことせと立ち上がって、その場を後にした。
テクテクと当てもなく廊下を歩いていると、エリスちゃんに出会った。
『エリスちゃん！？』
何でリンタロウがいないのにエリスちゃんが廊下を歩いているのか不思議ではあったものの、取り敢えず保護する。
「あら、A。 中也から聞いたかしら？」
『・・・エリスちゃん知ってるの？』
そう聞くと、当然とでも言うように鼻を鳴らした。
「見てるこっちが苛々するくらい、アナタたちって進展が遅かったのよ？ 漸く中也が覚悟を決めたらしいって、皆大騒ぎしてたのよ？」
『そうなの！？』
それは・・・。 通りでさっきから歩いていたら生暖かい目で見られるわけだ。
「ええ、リンタロウも気持ち悪いくらい喜んでたわ。 でも、きちんと直接報告してあげなさいよ」
見透かされてたらしい。
『はーい』
中也引っ張っていくとしようかな。
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なすび(プロフ) - りとのおへやさん» 有難うございます！ これからもそう言っていただけるよう、頑張りますね！ (2019年6月2日 21時) (
レス) id: 6cdc79c834 (このIDを非表示/違反報告)
りとのおへや(プロフ) - めちゃめちゃ良かったです！中也オチマジで神!!!本当に、こんな神作品を読ませていただけて感謝しかないです！ (2019年6月2日 20時) (レス) id: 534e38ce7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なすび | 作成日時：2019年1月30日 21時
