第21話 三度目の音 ページ22
震えたシロを抱え、集団の流れに逆らわず走っていく。
周りの魔族達を見てみれば、押し合いへし合いで誰かが下敷きになるということも無く、声掛けをしながら進んでいる様だ。
「コッチだ！なるべく大通りを通れ！」
「小さい種族や子供は大きい奴が抱えろ！歩幅を稼ぐんだ！」
「高齢の人達は端の道に！若い衆が先導するのよ！」
『(......凄い)』
迅速な対応に感心しながら、坂を登り始めた私はふと後ろを振り向く。
少し高くなった位置から見えたのは、大きな黒いドラゴンの軍勢が先程まで居た街の上空で、炎を吐き出している光景だった。
範囲は小さいが、確実に燃えている箇所がいくつもある。
...トントンさんとショッピさん、無事かな。
グッと唇を噛み締め、また前を向く。
戦う事も出来ない一般人の私は、トントンさんの指示を全うしなければ。
城の城壁まで辿り着き、他の魔族達が次々と結界の中へ入っていく。私も、その結界に足を踏み入れようとした。
“ーーーーーーーーッ！！”
「っ！危ない！！」
「逃げて！！」
『え』
次の瞬間、また、あのドラゴンの咆哮が聞こえて来る。
その方向に視線を向ければ、城にドラゴンの中の一体が近付いて来ていた。
その勢いは凄く、後数分もしない内に衝突するのは確実だ。
...っ！せめて、シロだけでも結界の中に...！
そう思い、シロを抱えていた両手を結界の方へと押しやろうとする。
...その時だった。
ｶﾗﾝｯ...ｶﾗﾝ......！
久しぶりに、あの音が聞こえて来る。
でも、今回は何処か雰囲気が違っていた。
何かが転がる様な、その音が段々と聞こえなくなる。
それを確認する前に。
私はシロごと身体を、風圧で吹き飛ばされた。
『...っ』
召喚の時と全然異なる浮遊感。
危険を知らせてくれた魔族達が、此方に伸ばしてくれた手は、届かず。
最後の抵抗として、私はシロを硬く抱き締め、シロに衝撃がいかないように身体を出来る限り丸めた。
視界が、暗転する。
ダンッ！！
_____________
side ？？？
？「っ...あっちゃ〜〜......マジかぁ。あっぶねぇ...ギリ生きてるわ」
エンドラに吹き飛ばされた彼女を見て、俺は焦りと安堵の混ざった息を吐き出した。
？「うーん、思ったよりダメージがなぁ...あっ、でも
そう思い至った俺は笑い、本のページを捲り始める。
あぁ、早く、続きを読もう。
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つばき - 沼…決定的成功……探索者………なるほど？？？？大好きです！！！！！！！(大声) (2021年11月23日 23時) (
レス) @page45 id: f38a77f071 (このIDを非表示/違反報告)
毎日たこ焼き - ロリ妻…ｸﾞﾌｯｯｯ (2021年11月17日 20時) (レス) @page43 id: d89fb8bcc6 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - 俳優の…さん何処いっちゃった…え…あの人…とソワソワしております！ (2021年10月28日 22時) (レス) @page36 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
ソノ - 面白そうだと思ったら、くるとがさんだとは…、読ませていただきます！ (2021年10月19日 13時) (レス) id: 24deaf33a5 (このIDを非表示/違反報告)
夢屋(プロフ) - ド|ズ|ル|社の皆さんが登場するとか聞いてません。本当最高です 。有難う御座います。 (2021年10月18日 23時) (レス) @page29 id: 6a562a9c6a (このIDを非表示/違反報告)
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