第39話 愉快な軍魔達 ページ40
『わぁ......』
ut「ん？あぁ、そういや此処紹介すんの初めてだっけ？」
『は、はい。なんて言うか...凄いですね』
ut「急に語彙無くすやん」
大先生は煙草をくわえながら笑う。
鳴り響く金属音、銃声。はたまた雄叫び。
それは種族関係なく、大きな身体の魔族から小さい魔族まで幅広くそこに存在している。
初めて見る国軍の訓練風景に、私は圧倒されるしか無かった。
ut「まぁ、Aちゃんが訓練するんは此処ちゃうけど。少し挨拶しとこか」
『えっ』
ng「大丈夫ですよA様。見た目いかつい
大先生の急な提案に驚く暇もなく、ついてきていたニグがそう言ってくる。
もう一度訓練兵達の方を見てみると、大きな体格をした魔族達が大剣を持って交戦していた。
...いや、行きづらっ。
大先生を止めようと伸ばした手は当人に掴まれ、私は訓練兵達の前へ引き摺り出される。
「おはよう御座います！鬱様！」
ut「もう昼過ぎやけど、おはよーさん。今日から訓練場使う子増えるから、紹介しとこ思ってな。ほら、Aちゃん」
魔族達の視線が私に集まった。
というか、此処の軍事情は書面でしか把握していないのだが、そもそも種族の前に女が来て良かったのだろうか。
書面には兵士の数しか記されていなかった為、緊張が走る。
『...書記長補佐をしております、Aと申します。本日より、宜しくお願い致します...』
「書記長補佐？...って、鬱様。まさか...」
ut「ん、お前らが思っとる通りや」
頭を下げていると、何だか向こうがざわつき始めていた。
...なんか、間違えた？
怖くて頭を上げられないでいると、ふと肩に大きな手が乗せられる。
「アンタ...」
『っ...』
「ｯｸﾞｽ、っ大変だったなぁっ...！！」
『......へ？』
思いもよらない言葉に、私は顔を上げた。
すると、屈強な魔族達が揃いも揃って泣いているのが視界に入ってくる。
『あ、あの...？』
「あーいい、皆まで言うな！辛かったろ...！」
「身寄りが無いのになぁ」
辛い？身寄りが無い？
良く分からないが同情されているらしい。
「困ったことあれば、何でも言ってくれよ！」
「むさ苦しい奴等ばっかだけど、お前さんより百・二百は歳食ってっからな」
「ほら、飴やるよ」
『えっと...ありがとう、ございます...？』
泣いていた彼等は、手を振りながら訓練に戻って行く。
私の困惑に、大先生はお腹を抱えて笑っていた。
第40話 嘘も方便にも程がある→←第38話 ほんのちょっとの覚悟
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つばき - 沼…決定的成功……探索者………なるほど？？？？大好きです！！！！！！！(大声) (2021年11月23日 23時) (
レス) @page45 id: f38a77f071 (このIDを非表示/違反報告)
毎日たこ焼き - ロリ妻…ｸﾞﾌｯｯｯ (2021年11月17日 20時) (レス) @page43 id: d89fb8bcc6 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - 俳優の…さん何処いっちゃった…え…あの人…とソワソワしております！ (2021年10月28日 22時) (レス) @page36 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
ソノ - 面白そうだと思ったら、くるとがさんだとは…、読ませていただきます！ (2021年10月19日 13時) (レス) id: 24deaf33a5 (このIDを非表示/違反報告)
夢屋(プロフ) - ド|ズ|ル|社の皆さんが登場するとか聞いてません。本当最高です 。有難う御座います。 (2021年10月18日 23時) (レス) @page29 id: 6a562a9c6a (このIDを非表示/違反報告)
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