大好きなあなたへ(*^^)v (ページ25)

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２５:嫌な所聞いちゃったなページ25

暫くしたある日の事だった。Aはピカルの定理の収録が終えて楽屋から出る所だった。
A「さて、収録も終わったし帰ろっと。」
この日の収録は今どき女子会と行き遅れ女子会だった。同じコーナーでもブースが違うため話すこともなく収録は終わった。
A「はぁ、今まで以上に緊張しちゃったな。だって誤解したまま会いたくないもんな。」
バタン！
私は楽屋のドアを閉めて廊下を歩いて行く。
A「うわぁ、崇の楽屋の前通るなんて気まずいな。急にこっちに出てこられたらどうしよう。」
Aは周りを見回しながらそろりと歩いて行く。すると彼の楽屋のドアが少し開いているのが目に入った。
吉村「だからさ。好きなんだよね。」
A『えっ？何？』
Aは彼の声がする楽屋のドアに耳を当てた。
吉村「うん、もうさ。そろそろ新しい事始めないとなーって思っててね。」
A『新しい事？』
吉村「それがさ、最近調子がいいんだよね。上手く行ってるっていうか。又、あとで電話するね。」
A『何だろう？もしかして・・・。』

こんな時に変な想像しちゃって嫌だな。
Aは走り出した。

胸が痛くてなんだか苦しいよ。どうしよう？
又吉「あれ？Aちゃん、まだおったんやー。ってっ聞いてます？」
又吉君が声かけてくれたのに無視して走り去っちゃったな。なんだか申し訳なかったな。

A「はぁはぁ。」
テレビ局を出る頃には息切れしていた。

聞かなきゃよかったな。そう思うと目に涙が滲んだ。
A「私の勘違いなの？いや、嘘でしょう？」

まさか私と本当に別れたつもりじゃないでしょう？新しい彼女でもできたのかな？
A「酷いよ。私信じてたのに。」

これで誤解も解けるって思ってたのに。そう思うと涙があふれ出てきた。必死に腕で押さえてこらえながらマネージャーの車に乗った。
マネージャー「Aさん、何かあったの？」
A「いえ、何でもないです。」
マネージャー「ならいいけど。」
次は大事なファッション雑誌の撮影だからこんな顔してちゃいけないよね？
Aはカバンの中からコンパクトを取り出して開き、自分の顔を見た。
A『うわー目の周りが真っ赤だ。どうしよう？』
必死にファンデーションで隠すことにした。

私が泣いてたなんてばれないよね？
こうしてAが乗った車は次の仕事現場へと走り出した。