第七十五話 約束 ページ22
『……そっちこそ、なんでここにいる？まさか抜け出してきたのか？』
ut「まぁ別にええやんかぁ…。で？そっちはなにしとん」
鋭く冷たい瞳がこちらを捉える。
ごまかす必要がないのになぜかごまかしたくなるのをこらえた。
『…ニンフと
ut「ニンフかぁ。あいつら嫌いやねん種族的にも」
その言葉を聞いて少し考える。
そういえば淫魔とニンフはたしかに相対的だ。
色欲と純潔だし性格的にも合わなさそうだしな。そうなるとゴブリンと小人も何か因縁的なものがあるんだろうか。
ut「まぁええわ、ついてったる」
『なんで付いていく方向になるんだよてめぇは訓練でもしろ』
ut「だって、一人ってなんか寂しいやろ？」
『………まぁ、そうだけど』
ut「ほないこか」
ヘラヘラと笑いながら私の横に移動する鬱先生。
二人旅か、まぁいいか。
とことこと歩き出す。
ut「はー女の子からとるもんとってぽいって捨てるの中々心が痛むんやで？」
『は？お前そんなこと私にいってどうするの？』
まぁ淫魔の鬱からしてみたら普通のことかもしれないけどさ、こっちは人間だよ？プレイボーイって忌み嫌われる存在だからな？てかなんで急に言い出した？
もしかして雑談したいがためについてきたのか、引くわ。
ut「…はぁ、これだから鈍感は」
『はぁ？』
ut「やから、……その、好きなんや。お前のこと」
『…………ド直球で言うなや、恥ずかしいやろ』
ut「なぁ、ええ加減許可してくんない？欲しいねん、普通に」
か細い声でお願いする鬱先生に、私は悩んでいた。
うーーん……これは、なんというかな……。
『その……単純に私処女やし、怖いというかなんというか…』
ut「……じゃあさ、覚悟が出来たら会いにいくから。そん時はそっちから誘ってよ」
『ええ…………いいけど』
ただし覚悟できるの多分結構後だと思うけど、見られるの恥ずかしいし。
あ、でもこの人夢の中でやるタイプだった。
ut「ふふ、楽しみにしとるで、あ、でも俺が貰うんはハジメテやで？」
『……分かったよ』
ut「「約束」ね」
『…「約束」する』
こうして小さな約束は結ばれた。
ーーー
『すみませーん、【限界】ってどこにいますか？』
当然のように門番が私を見て「お通り下さい」と即答し、普通に入れてしまった。
まぁ永久同盟した仲だしそういうもんなんだろうか。
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翡翠琥珀@カリナと咲(プロフ) - 八十話程なのに読んでみると百話以上読んだ後のような満足感がありました！すごいです！ (2022年6月8日 13時) (
レス) id: cceed3ce75 (このIDを非表示/違反報告)
狐(プロフ) - 投稿楽しみです！頑張ってください！ (2020年1月29日 20時) (レス) id: 96285177cb (このIDを非表示/違反報告)
カリー(プロフ) - さんさんのさんさん» ありがとうございます！すんごい亀更新だけど少しずつ頑張りますので応援してやってください(上から目線ですみません) (2019年12月21日 14時) (レス) id: de4e6bf21c (このIDを非表示/違反報告)
さんさんのさん - わ、面白いです！内容とか設定が他にはないような設定で、しかも好みです！これからも更新頑張ってください、応援してます！ (2019年12月21日 0時) (レス) id: 8be9f99a12 (このIDを非表示/違反報告)
カリー(プロフ) - タンザナイトさん» ありがとうござます！いつまで続くか分かりませんがこれからも更新頑張ります！ (2019年11月18日 16時) (レス) id: de4e6bf21c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kurry | 作成日時：2019年11月14日 22時
