第８話：ツンデレ ページ10
「…うん！美味い！」
「そ。ならよかった」
今、私達は晩ご飯を食べている。
まだ付き合っている段階だが、一応、同居をしている私達。
そのせいで、晩ご飯はいつも一緒だ。
…まぁ、嫌ではないけど。
「…ナツメ。ご飯、口についてる」
「え？マジ？しりりんとって〜♡」
「キモッ」
酷い！と泣き真似をするナツメを横目に、私は持っていた箸を置く。
「そう言いながら取ってくれるしりりんツンデレ〜。でもそんな所も好きやで！」
「そう、それはどうも」
そう短く返事を返しながら、私はナツメの口元に手を伸ばした。
…ツンデレ、か。
自分が素直になれないことくらい、こいつと付き合う前から知っている。
変わらない声のトーンとこんな性格だから、今まで誤解されたことは何度もあるしね。
けれど『君が好き』と言ってくれたナツメだけは違った。
私の言葉を真に受けず、ちゃんと私がナツメのことを愛してると分かってくれる。
…そういう所も好き。
そんな言葉はいつも、喉元に突っかかる。
「…はい、取れた」
「おおー！べリマ！(サンキューベリマッチの訳)」
そう言ってキラキラした笑顔を向けるナツメ。
ナツメのそんなところも、私は大好きである。
…ただ、言えないだけで。
「…ねぇ、ナツメ」
「ん？どしたん？」
また食事に頬張りつくナツメを眺めながら、ふと口を開いた。
顔を上げて、くりくりとした瞳で私を見つめてくるナツメ。
「…ナツメってさ、何で私の事好きになったの」
「…へ？」
随分可笑しな表情をするナツメに、私は笑いそうになる。
「いや…私って、そんな美人じゃないし、性格もよくないし、そこまで凄いもの持ってないしさ…正直、私のどこを好きになったのかなって」
私がナツメにそう言うと、ナツメはゆっくりと机に箸を置き、「うーん…」と考え始めた。
もしかしたら、「本当は全部好きじゃない」とか、「胸？」って来るかもしれない。
私は胸だけは立派だ。
まぁ、天は二物を与えずとか言うように、胸以外はいい所なんて無いけど(※美人。性格良い)
結果、私のいいところ『胸』。
それ以外は何も無いのである。
…でも
ナツメにそんな事言われたら、少しは、傷つくかなぁ。
生憎、ナツメとの恋は、本気の恋だから。
やっぱり、胸以外良くない的なこと言われたら、そりゃ心にグサッとくるに決まってる。
…あ、やばい。ちょっと不安すぎて冷や汗かいてきた。
第９話：ツンデレ２→←第７話：黒猫彼氏と冷酷彼女のLINE３
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ももはす(プロフ) - 子たぬき&坂田家さん» 返信遅くなってしまってすいません！コメントありがとうございます(*´▽｀*)ですよね…私もついついニヤニヤしちゃうんですよ笑 同じですね（笑） (2017年9月24日 20時) (
レス) id: cd24fb7f62 (このIDを非表示/違反報告)
子たぬき&坂田家(プロフ) - 96ちゃんがかっこよくなった〜ニヤニヤがとまらない (2017年9月24日 15時) (レス) id: 1fc64429a0 (このIDを非表示/違反報告)
ももはす(プロフ) - iceさん» コメントありがとうございます！こんな彼氏いたら毎日ニヤニヤしまくりですよ…(笑)これからも更新頑張るので、よろしくお願いしますね！ (2017年9月6日 21時) (レス) id: cd24fb7f62 (このIDを非表示/違反報告)
ice(プロフ) - 96猫さんの夢小説…！とても面白いです！ちょっとニヤニヤしてしまいました…(;´∀`)これからも更新楽しみにしています！頑張ってください！ (2017年9月6日 21時) (レス) id: f6a4d10306 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももはす | 作成日時：2017年8月11日 10時
