兄 妹 カ ッ プ ル 【夜久衛輔】

□. 彼女 ページ21

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「･･･もり、すけ･･」


「捜しただろーが! 何してたんだよ!」







少し 怒ったような表情で

こちらに近付くと





衛輔は 私の腕を引いて

突然 どこかへ走り出した。






「･･･ちょ、衛輔っ どこ行くの･･!?」







後ろを 振り向くと 鉄朗が

にんまり 笑顔で 親指を立てて。








口パクで “ 頑張れよ ”って

言っていた。






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「･･･ったくなあ、 お前のせいで

　俺まで ホームルームサボることに
　なっちまったじゃねーか!」



「･･･ごめん、なさい･･･」








走って 走って

連れてこられたのは屋上。







衛輔は ずっと ガミガミガミガミ。

私に対して 凄く ご立腹の模様。





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「･･･だから、心配かけんな!」














「･･･衛輔 心配してたの」


「は!? 当たり前だろ!!」








その言葉に止まってた 涙が 再び溢れる。

当然 衛輔は 驚いて。








「･･･悪かった、怒鳴りすぎた･･･」







反省したような表情で

小さい子を 慰めるように 優しく

私の頭を 撫でる。







違う、違うよ。

そんなことで 泣いてるんじゃないの。












「 衛輔･･･、 好き。 」









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