【HQ】黄色My HERO！【岩泉】2

65.電光掲示板 ページ18

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「お、おい！？大丈夫か！？そんなにプール嫌か！？」






沈み込む私の手首を支えてくれて、彼は心配そうに目線を合わせてくれた。





その表情は小学生の頃、私にお花を持ってきてくれた時の慌て様と一緒でびっくり。




もうそれも無理だった。


無理しか言葉が出てこない。




「顔真っ赤じゃねぇか！日射病か！？」





「ちが！ちがくて！！！」





別の方向で慌てだした彼の手首を掴んで、今にも医務室へ駆け出しそうな彼を引き留める。








「ちがくて…」






何かを必死に伝えようとしている私に気付いたのか、浮かせた腰を再度、私の前で沈めてじっと言葉を待ってくれてる一君。






あぁ、まずい。






これは墓穴を掘った。





一君が私の言葉を待ってる。




逃げれない。






脳内で香奈が「ドンマイ(・ω＜)☆」って言っている気がした。ムカつく。



腹を括れ。乙女よ。






.





「か」




「か？」






あんまりにも茹る顔を見られたくなくて、一君の手首を掴んだ逆側の手で自分の顔を必死に隠す。




隠したからと言ってこの恥ずかしさが消える訳でもないのだけれど。




「かっこよすぎて…」






「は？」






必死の思いで絞り出した言葉は、隠すなんて思いもつかない脳みその電光掲示板そのものだった。



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ここまで読んで下さってありがとうございました！
本当にヤバいときって「無理」しか出てこないですよね…

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