死界魔霧都市 ロンドン Alice ページ32
｢何で、本が襲ってくるかなー！？｣
｢つべこべ言わず走れ！あと、俺を肉体労働させるな！｣
｢吾輩もそれに同意ですな！｣
と、私とモーさんに担がれたアンデルセンとシェイクスピアが言う。
｢あー！うるせぇ！コイツらテムズ川に捨てていいよな！！｣
｢じゃあ、簀巻きにしよう！｣
｢先輩！作家暗殺の計画立ててないで走ってください！｣
｢くっそ！！クソがァ！！｣
と、アンデルセンを担ぎながら襲い来る本の攻撃を避ける。
｢…ほう、成程成程。おい、本。貴様に名前を付けてやる。誰かの為の物語……そう、ナーサリーライムと！｣
と、アンデルセンが叫ぶと同時に本が止まり光ったとか思うと銀髪のゴシックロリータの服を着た女の子が居た。
｢……………何で？｣
｢ほら、鈍足マスター。攻撃が来るぞ｣
｢お前のせいで、鈍足になってるんだよ！察しろ！｣
女の子は、にっこり笑うと、
｢さぁ、
と、炎の塊が飛んできた。
｢早くしないと、死ぬぞ？｣
｢よし、走りながら攻撃しよう。アレキ君！！｣
｢分かったよ、マスター｣
何とか、本の女の子…ナーサリーライムを倒し、ボロボロになりながらバベッジ博士の家に着いたのであった。
｢すいません！バベッジ博士ー！…ほんとにここだよね？マシュ、モーさん｣
｢あぁ、間違い無いぜ。寝てんのか？｣
｢その可能性も有りますね…少しお邪魔しますか？｣
｢そうだね。アンデルセン、シェイクスピアはどうする？｣
｢我々が戦えるとお思いで？｣
｢非戦闘員だ。覚えておけ｣
この2人に聞いた、私が馬鹿だった。
取り敢えず、お邪魔しよう…としてカギが掛かっていたので、窓を割って家に入った。
｢やっぱり、いねーな。あのオッサン｣
｢バベッジ博士…｣
と、何か無いかと床下収納の扉を開ける。
｢あ、階段｣
｢ほう。何とも楽しそうですな！｣
｢マシュ、ちょっと他の所探すのお願い出来るかな？何かあったら呼ぶよ｣
｢はい。先輩、お気を付けて｣
｢あ、じゃあオレも降りる。Aの事は任せとけ｣
と、モーさんと一緒に階段を降りていく。
近くの燭台に火をつける。近くに、電球のスイッチが無いかと探す。
｢あ、あった｣
パチっとスイッチを押す。
明かりが灯った、部屋を見渡すとそこは棺の山だった。
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作者名：キーリア | 作成日時：2016年10月2日 21時
