死界魔霧都市 ロンドン 魔霧の都 ページ29
｢レイシフト、成功です。先輩｣
｢……うん。マシュ｣
｢A先輩？どうかしましたか？｣
言えない。英霊召喚したはいいものの、非協力的でしたー！なんて言えない。
｢とりあえず、まぁ、情報収集行きますか｣
｢はい｣
解析の、結果。
第2、第3の特異点に出てきた魔神柱はあの、ソロモン72柱で間違い無いこと。
だが、ソロモン王の時代には何にも異変は無いこと。
ソロモンを騙る何かが、今回の最大の敵だという事だ。
ここら辺で、立香先輩の頭が爆発していた。
訳が分からぬと。ゲンドウポーズで。
｢！！先輩！敵影です！｣
｢あぁもう！八つ当たりだ！やるぞ！マシュ！｣
｢はい！｣
倒した、敵はロボットとこれまたビックリな相手だった。
｢おい。無事か？｣
と、声をかけられた。
振り向くと、赤と白の甲冑を着た少女が居た。
｢お前らは…敵、じゃあねぇな。とりあえず、そこのお前｣
｢ん？私？｣
｢そう。お前だ。この霧は人間にとっちゃあ有害らしい。死にたくなかったらついてこい｣
と、手招きした。
死にたくは無いので、言われた通りについて行った。
｢おーい。帰ったぜー｣
｢セイバー！急に抜け出すなんて、ビックリ……お客さんかい？｣
｢そーそ。おっと、自己紹介が遅れたな。オレは、モードレッド。宜しくな｣
｢あ、はい。私は、マシュ·キリエライトです。こちらは、マスターのAです｣
｢よ、宜しく｣
｢あぁ！宜しく！それと、あっちは…｣
｢ヘンリー·ジキルだ。宜しく｣
少女は、無邪気な笑顔を、青年は微笑みを浮かべて家の中に招いてくれた。
｢…なる程ね…君達の事情は分かった。出来る限りなら僕達も協力しよう。いいね？セイバー｣
｢あぁ、異論は無いぜ｣
と、ふと思った疑問を問う。
｢１つ、良いかな？ここは、ロンドンで間違い無い？それも、産業革命の頃の｣
｢間違い無いよ。今は1888年だ｣
｢もう１つ。霧の都ロンドンとはいえ、ここまで霧が発生するのか？｣
｢………いや、ここまでの霧は初めてだ。それも、人体にとても害がある。君が無事なのがビックリなぐらいだよ｣
｢そうか…｣
多分、対魔力の力が強いんだねと言われたけどそこまで実感が無かった。
モードレッド…改めモーさんはマシュと話していた。
｢成程、彼奴が認めたのか…ふぅーん｣
｢えっと…モードレッドさん？｣
｢気にすんな｣
時間帯が時間帯なので今日は泊めてもらう事になった。
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作者名：キーリア | 作成日時：2016年10月2日 21時
