労い ページ27
｢筋肉痛だ…これ｣
｢マスター、寝るなら
｢だって、だいたい聞きたい事アレキ君が先に聞いてしまうのだ！！暇なのだよ！！｣
｢あー…ごめんねマスター｣
｢いや、良いよ…好きなだけお聞き…好奇心って大事だよね…｣
ワイバーンとの追っかけっこは辛いぞ、コンチクショウ。
好奇心の塊こと、アレキ君の質問責めに私が入る間も無く筋肉痛と戦っていた私を先生は軽くはたいた。
｢なら、私の授業に関心と好奇心を寄せろ！｣
｢うっ……はい｣
｢まぁ、僕は聞きたい事聞いたしそろそろお暇するよ。じゃ、ゆっくりね。マスター。先生｣
と、出ていった。
｢はぁ……続けるぞ｣
｢はーい………あ、そうだ先生。この前、突っ返されたレポートの奴です｣
と、再提出する。
｢…ふむ、前よりは上手く論述されているな。…多少の文法の違いには目を瞑ろう｣
｢うぐっ…………精進します｣
｢いい心掛けだ。所で、もう1人はどうした？｣
｢あー…立香先輩は…その…ドクターの所で…｣
｢どうした？｣
｢………マリ〇カートしてます｣
先生が私のレポートを握り潰した。
その３時間後、先生からやっと解放された。
｢ううっ………こりゃあ本格的に痛いぞ…｣
｢マスター、かなり無理したもんな｣
｢バーサーカー相手に追っかけっこはなぁ｣
｢しかも、敵方の兵士を邪魔だ！って言って蹴り倒したもんな｣
｢…煩いよ、クー·フーリントリオ｣
と、休憩所に居た労ってるのか貶してるのか分からないトリオを睨む。
｢おーお、怖い怖い。…お疲れ、嬢ちゃん｣
｢うん…いやー、疲れた…｣
と、クーさんが労いの言葉と共に頭を撫でてくる。
そういや、帰ってきた時もドクターにおかえりって言われたし、ダ·ヴィンチちゃんからはお疲れって言ってくれた。
他のサーヴァントの皆からもお疲れって頭を撫でられたなぁ…。
先輩は泣いてたけど。
｢……………なんだかなぁ｣
｢ん？どうした？マスター｣
｢ん？いや………疲れたなぁって｣
と、プーちゃんに返す。
ちょっと、むず痒い気がした。
よくよく考えれば、誰かに褒められるなんて、お疲れ様って、お帰りって、言われるのはあんまり無かったなぁ……………。
｢………ご飯食べるかな｣
｢じゃあ、俺が作ろうか？マスター｣
と、クー。
｢お、じゃあお願いするよ｣
そのまま、食堂へ向かった。
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作者名：キーリア | 作成日時：2016年10月2日 21時
