転生したら転スラの世界だった！？Fifth

救われる ページ7

ゲイルの傍に下位の精霊が降りて来たのを見届けながら、私はふと思う。

私って、どんな精霊が来てくれるんだろう。

リムルが精霊を取り込んで、ゲイルと統合した。

近くでは暴風が吹き荒れて居る。

無事に安定したみたいだ、良かった。

ラミリスはとんでもなく吃驚してるけど、まあ良いや。

助かって嬉し涙を流したゲイルだったけど、皆が助かるまで、本当に喜ぶのは後にしたみたい。

と言うか、リムルがそうしようとゲイルに言ったのか。

リムルとゲイルが一緒に戻って来て、アリスと交代した。

お姫様抱っこだったのは正直心に憤怒が込み上げたけど、ぐっと我慢する。

だって、妬く位なら私も頼めば良いんだから。

リムルとラミリスが話して居ると、いきなりラミリスが頭を抱えてふんぞり返った。

あ、勇者が何とかって話してるんだな、直感で判る。

リムルの表情が暗くなって、ラミリスは戸惑いの色を見せた。

こんな遠くでも判る物は判る、レオンの事でリムルが深刻になってる事位。

私も、殴って来た相手だけども、リムルもまた思う所はあるんだろう。

と、キラキラと舞い降りて来たのは、紫色の下位精霊か。

《解:属性は、空です》

あれ、何だか声聞くのが久し振りな気がする。

アリスのぬいぐるみを象ったような上位精霊になった。

毎度の事ながら、統合の時の暴風は何とかならないのかな。

別に解っては居るけど、無事に安定すると安心する。

あ、アリスがリムルに抱き付いた。

私も最近抱き付いて無いのに。

ﾘﾑﾙ「おおう！？」

小さいけど、リムルの声が聞こえた。

その後の瞬間を、私は見てしまった。

知ってた、知って居たんだけど…！！

クロエと顔を見合わせる。

『「…抜け駆け」』

私達は密かに、アリスに妬いた。

心無しか、リムルも嬉しそうに見えた。

…次はケンヤ。

緊張のせいで拗ねているのか、ふてくされてるのか区別出来ない。

その緊張を乗り越えて、祈ろうとして居た時──。

光「いよー！元気かい？初めまして、オイラは光の精霊さ！」

此方にまで聞こえる超元気な声。

如何にも明るそうな精霊がやって来た。

何か、懐かしいような…初見だし気のせいだろうけど。

ニコニコとケンヤと言葉を交わしていた。

すると、ラミリスが突然暴れ出した。

光の精霊に物申して居る、何か言いたい事があったんだろうね。

ラミリスはギリギリとしている。

精霊はケンヤの頭に乗っかると、ちょっと話した後あっさりとケンヤに入って行った。

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