転生したら転スラの世界だった！？Fifth (ページ5)

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最奥部ページ5

リムルside

協力する気はあるのか聞けば、何やら難しそうな単語を喋り出したラミリス。

ﾗﾐﾘｽ「…精霊女王(エレメント)は聖なる者の導き手。勇者に聖霊の加護を授ける役目も担って居るんだよ」

一応此奴も、自分の役目やその重要性を理解して居るようだ。

ﾗﾐﾘｽ「良いよ───」

──召喚に協力してあげる──

その笑顔は、とても慈悲深い物で。

ﾗﾐﾘｽ「精々凄い精霊を呼び出すと良いさ」

魔王とは思えない、清々しい言葉だった。

俺達はラミリスに案内を頼むと、少しの間だけ雑談していた。

まさかラミリスがトレイニーさん達と面識があるとは思って無かった。

他にも、ラミリスが転生と成長を繰り返す魔王だと言う事も知った。

賢さはともかく、話の判る魔王で良かった。

その辺りは、精霊女王を継いで居るのかも知れないな。

ﾗﾐﾘｽ「着いたわよ、此処が迷宮の最奥」

そう言われて見上げて見ると、自然エネルギーに満ち溢れた場所が目に入った。

ﾗﾐﾘｽ「精霊の棲家よ」

勇者になるべく召喚された子供達を助ける為に、魔王の手を借りるってのも不思議な話だ。

真逆の存在って言うのは、無くてはならないのかもな。

これで子供達を助ける事が出来る。

ゲイルが前に進み出て、俺に向け言った。

ｹﾞｲﾙ「先生、もし自分に何かあったら、彼奴等を頼みます」

いっちょ前に男前な事言いやがって、俺とAが居るから平気だっての。

とは流石に言えないが。

辺りに緊張が走る。

ゲイルが祈っているが、随分と畏まって居るようだ。

少しそれを和らげる為、俺はゲイルの頭に片手を乗せた。

ﾘﾑﾙ「大丈夫だ、何かあっても俺が助けるよ」

その言葉だけでもう大丈夫のようなので、ラミリスの方へ戻る。

この精霊の棲家ならば、あんな風に祈るだけでも来てくれるそうだ。

ラミリス曰く、この場所で上位精霊を呼び出す事に成功した人が居るらしい。

その時は精霊女王としてやっちゃいけないような表情だったので、嫌って居るんだろう。

事実、嫌って居た。

ラミリスが言うには、その人は異世界から特定の人物を召喚したいとかでこの場所へ来たらしい。

知識に通ずる光の上位精霊の為だけに、ラミリスの『精神支配』を超えたんだと。

結局その呼び出しには成功し、勇者と言う事が判明した。

そこで、ラミリスは聖霊の加護を与えたんだとか。

おっと、ラミリスと話して居ると、ゲイルへ精霊が来たようだ。