転生したら転スラの世界だった！？third (ページ9)

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姉ちゃん？ページ9

リムルside

俺はAの事を今か今かと待っていた。

あれから朱菜と紫苑が俺を取り合う時間が増えて、大変だったんだよなぁ。

だが、出来るだけの仕事はこなしたのだ。

断じて寂しいのを仕事で紛らわせてた訳ではない。

ないといったらない！

だからその分遊んだって良いだろう。

誰も……そう、誰も怒ったりはしない筈だ。

今日はまだ来ないか……。

忙しいかもしれないし、今日は一ヶ月丁度だし、そんなぴったりには来ないよな……。

少し残念だが、街に戻ろう。

すると、いきなり体が浮かび上がった。

つられて俺は声に出す。

ﾘﾑﾙ「うわあ！？」
『えっ！？』

何て情けない、背後を捕られるとは思っていなかった。

と言うかこの声、もしかして…

『ただいま、リムル！』

俺を降ろして、そうにこやかに言った人物は──。

ﾘﾑﾙ「うわあああ！」

Aだった。

ﾘﾑﾙ「Aーー！！」

今までの猛烈な寂しさに、Aに飛び付く。

Aが居ない時どれほどAと言う名前を心で呼んだか！

ああ、どうしてこんなに寂しかったんだろう！

《解。恋による相乗効果が見舞われます》

馬っ鹿、真面目に答えるの止めろ！

とにかく部屋に連れて行こうとしたとき、Aが言った。

『ねえリムル、街を見たいんだけど？』

……はっ！？

不味い、久々に感じ過ぎて、我を忘れてた。

ﾘﾑﾙ「ゴホン、そうだな、ゆっくり見て回るといい」

俺はAにそう言う。

Aも疲れてるだろうし、自由にする時間も欲しいよな。

……何故だろう？

Aと居ると、とても安心する。

何だか、姉に見守られてる感覚が……。

何というか、双子の姉？

的な何か、の立場？に思える。

って、前世に居た訳でも無いんだがな。

寂しさできっと求めてたんだろう、しっかりしやがれ俺。

Aの背中を見てから、俺も仕事に戻ろうと思ったのだった。