転生したら転スラの世界だった！？third (ページ49)

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面倒事再びページ49

リムルside

『天空の支配者たる暴風大妖渦(カリュブディス)に対し、地上戦力では無力。至急、防衛体制を固め、
　飛行戦力を用意すべく、トライア殿は、進言に来たようです』

普段のAからは考えられない程、畏まっていて、格好良かった。

もう、いずれ俺を越えて活躍する日が近いのかもしれないな。

既に予言者として、務めが出来ていると言うか…

社会人の俺よりも、敬語が完璧である。

否、俺の方が圧倒的に上だが、Aの才能がやば過ぎる。

悔しいけど、何だか嬉しいよ…

まあ、感傷に耽るのは止めて、場所を移す。

ﾄﾗｲｱ「暴風大妖渦(カリュブディス)は、遥かなる昔に生まれ、死と再生を繰り返しております。
　凶暴なる天空の支配者。流石は、森の支配者にして守護者たる、
　暴風竜ヴェルドラ様の申し子と言えるでしょう」

トライアさんが説明を行う。

ﾘﾑﾙ「ヴェルドラの申し子？」

どうしてそう呼ばれているのか解らなくて、Aに補足を貰う。

『暴風大妖渦(カリュブディス)は、暴風竜ヴェルドラ…様から漏れ出た、魔素溜まりから発生した魔物なのです。』

未だに敬語を外さず、皆にも聞こえるように言って居た。

ん？待ってくれ。

ﾘﾑﾙ「じゃあ、俺と暴風大妖渦(カリュブディス)、兄弟みたいなモノ？」

Aなら判るかと思って、聞いてみた。

『そうなるね』

俺にしか聞こえない声で、肯定してくれた。

幾ら魔素溜まりから生まれたのが一緒でも、強さが圧倒的に違うと思うんだが…

ﾘﾑﾙ「此処を目指してるの、俺を狙ってるって事か？
　俺の中にヴェルドラが居る事に気付いてるのかも…？」

声に出してしまったが、幸いして、Aにも聞こえてないみたいだ。

すると、フューズさんが、机を軽く叩きながら立ち上がると、皆に発言した。

ﾌｭｰｽﾞ「暴風大妖渦(カリュブディス)が復活したのなら、魔王以上の脅威となりますよ。
　何しろ魔王と違い、話が通じる相手では無いのです」

それ何だよな…

ただ単純に、破壊の意志だから、歯止めなんて聞かないだろう。

ﾍﾞｽﾀｰ「言ってみれば、知恵無き魔物。固有能力で、空泳大鮫(メガロドン)と言う鮫型の
　魔物を異界から召還して暴れる。と伝えられています。」
ﾘﾑﾙ「何だそれ、豚頭帝(オークロード)よりも厄介何じゃ…」

Aが頷いたって事は、本当に面倒な相手何だな。

俺は内心溜め息を付いたのだった。