転生したら転スラの世界だった！？third (ページ44)

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平和が一番ページ44

リムルside

ついに、話す気になったのか。

Aは、俺に容赦無く威圧を掛けて、無理矢理俺の怒りを静めた。

圧力が強過ぎて、指一本すら動け無くされた事には、本当に焦ったな。

話を聞く姿勢に入って、Aを見据える。

『実は、私ね──』

原作の記憶、覚えてたんだ。

思いっ切り爆弾発言されて、驚きに硬直する。

今、何て言った？

覚えて居た？

じゃあ、何で覚えていた事を隠してたんだ？

覚えていたのなら、忘れていってしまうなんて言う必要すらない筈だ。

疑問が沢山残る。

隠し通さないといけない理由があった？

だとすれば、それは何だ？

『それと』

考える暇も与えてくれず、Aは言った。

『隠してた訳じゃ無いからね』

隠していたのではない？

本当に忘れて居たけど、思い出した、って言うのか？

ﾘﾑﾙ「他に、隠して無いよな？」

此処まで話して置いて、まだ隠す事何て無いと思うが、一応聞いてみる。

『……うん、ないよ』

少し間があったが、一応無いようだ。

ﾘﾑﾙ「なら良いけど……あ、そうだ！今度宴会をするから、久し振りに──」

──Aの歌が聞きたいな。

もう随分と、Aの歌を聞いて無いのだ。

すると、Aが言った。

『…仕方無いなぁ、良いよ』

嫌がって居るように見えるが、結構乗り気のようだ。

その話から、俺達は、世間話に花を咲かせるのだ。

ミリムの世話の大変さや、最近出来た風呂の事。

冒険して居る時の、カバル達の頼りなさ。

双方それぞれ、色々と苦労してるんだな、と思った。

気が付けば、日は既に傾いていて、Aと手を繋いで、食堂へ向かうのだった。