転生したら転スラの世界だった！？third (ページ41)

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心配の変換ページ41

リムルside

Aから、売りに出されたまでの経緯を聞いた。

とある街に行った時、何故か魔素不足になったらしい。

そのまま意識を手放し、次に起きた時に誘拐されていた、と、Aは言っていた。

全く、危機感が無くて困る。

だが、Aは全てを包み隠さずに話してくれる訳では無く、所々伏せられている。

何か言えない事でもあるのだろうか、と、『大賢者』に思考読破して貰おうとした。

それを、これでもかと言う程、隠蔽してくるのだ。

危機感が無い癖に、こういう所は抜かりないのだ、苦労させてくれる。

《告:個体名:Aは、究極能力(アルティメットスキル)を所持している可能性が、極めて高いです》

ん？

究極能力(アルティメットスキル)ってなんだ？

《解:ユニーク能力(スキル)の上位版であり、能力(スキル)の最高峰です》

え、まてまて、それを持ってるAが、危なくなったって事か！？

どれだけ高レベルな所に行けばそうなるんだ。

となると、とある街、の事について気になるな。

直ぐにでも話して貰いたいが、今問い質した所で、早々に黙ってしまうだろう。

何とか全てを話して貰いたいのに、そう出来なくてとても歯痒い。

暫く俺は、Aを視線で問い質す事にした。

じっと見詰めて、罪悪感を負わせる。

その上で、自分から話して貰った方が良い。

だが、中々Aは喋ろうとしなかった。

頑なに口を閉ざしたAに、俺は痺れを切らした。

『大賢者』の忠告も耳に入らず思いっ切り立ち上がる。

勢いのまま、俺はAの頬に手を叩き付けた。

それを筆頭に、俺の中にある想いが溢れかえった。

人の心配も知らないで、危機感を感じた癖にまだ何かを隠そうとしやがって。

危険だと判っている場所に行く時、どうして俺に言わなかったんだよ。

そんな沢山の感情に押し流されそうになりそうだったが、何とか踏みとどまった。

そして、俺が思った事の一つ一つを、Aに伝え始めるのだ。

ﾘﾑﾙ「……なんで」

最初こそ小さく呟く。

ﾘﾑﾙ「なんで、そんな危険な場所行ったんだよ！！」

確かな怒りを込めて、Aに言った。

努めて、内心は冷静になっていなければ。

己の彼女への想いを、此処で感じさせなければならない。

謎の使命感に刈られながらも、次の言葉を紡ぐのだ。