秘密 ページ6
やばい、滅茶苦茶眠い。
討伐の件は引き受けたけど、我慢していた眠気でそろそろ机に頭を打ちそう。
会議はまだ途中だけど抜けよう。
『ごめん……私寝るね』
今は大体夜の十一時半くらいで、前世だったらまだ平然と起きていた時間だ。
え、この前?
この前夜風に吹かれていた時は……えーっと、気力だよ気力。
リムル「あ、そうか。つい自分の感覚だった、すまんな」
自分の感覚?
あ、そうか。
スライムは睡眠をとらなくていいんだった。
しかも魔物達──この場の私以外──は、人間に比べて休憩がいらないみたいだし。
ずるいと文句は言ってやりたいけど、眠いので今度にしよう。
大賢人曰く、こっちに来て体内時計が正しくなったらしい。
なんでも、転生したこの体の方がこの生活習慣だったと説明された。
閉じそうな目をこすりながら会議室の扉を開けて、外に出る。
よろよろと足取りが確かじゃないなりに、私は自分のテントに入った。
ベットに倒れ込んでそのまま寝ようとしたのだけど……。
いざ寝ようとすると、会議の事が気になって眠れない。
寝落ちするまで、大賢人と話していようかな。
まだ聞いてないこともあるし、ふと気になった事を聞いてみた。
ねえ大賢人、私ってどれだけ強いんだろう。
そんな他愛の無い質問は、一瞬で驚きに変わる。
《解。
……え?
A+って強い方じゃなかったっけ、それ。
……
《解。C-です》
へ、へえ……。
リムル達には及ばないけど、そんなにあったのか。
あれ、ちょっと待って。
《解。元々
なるほど、前から私が無詠唱で魔法を扱ってたのも、理由があるのかもしれないんだな。
あれ、でも……Aランクの壁って大きいんじゃなかったっけ?
それだともう魔人じゃないの?
《告。
ヘー、ギリギリ……?
魔人にならずに人のままなのも理由があったりして。
何か原因を取り払わないと、この先ずっと人のままとか。
《解。その可能性は濃厚です》
別に、確実に人間やめたいわけでもないけど……それを探す旅に出ても面白そうだな。
もう一度目を閉じると、私は意識を手放した。
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くろわっ(プロフ) - AIさん» いつもご愛読ありがとうございます!とても嬉しいです!もう3に行きそうですが、これからも宜しくお願いします! (2020年8月16日 14時) (レス) id: 802b77c97d (このIDを非表示/違反報告)
AI(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます!これからも頑張って下さい! (2020年8月16日 14時) (レス) id: 70828d2268 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くろわっ | 作成日時:2020年7月9日 16時