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旅立ち ページ42

私もリムルに跪いたけれど、後から同等の権限を与えられてしまった。

色々あって、俺と同じく街の主だ──というリムルの発言のせいだ。

それならばと私をおいて話が進んで、満場一致で。

特に何もしてないと全力で弁解をしたのに、何故全員が納得したのか謎すぎる。

最終手段で旅に出ると明言したら、リムルは対策済みだった。

人間の街を参考にするために、唯一人間の私が偵察に行くという名目になった。

それはありがたいんだけど、そこまでして盟主にしなくても……。

というのが、正直な私の本音だ。

──こうして、大同盟が締結されて翌日。

リムルが名付けをしている時に、私は黙々と旅の準備を進めていた。

今度は急ぎじゃないので、しっかりと入念に。

エトワールが進化の眠りから目覚めたので、外で待たせていた。

どうやら戦後会議のときには起きていたようで、旅に出ることも知っていた。

目覚めてからの間、エトワールはとある練習をしていたらしい。

だからこそ影から出た時、その成果に驚いたんだけどね。

その練習とは、小さくなる事だった。

前世の小型犬みたいになっていて、まさにリムルサイズ。

妖気(オーラ)を制御して、無害なペットだと思われそうなレベルに。

勿論元の大きさにも戻れるから、移動手段としても完璧。

褒めて撫で回したら、とても嬉しそうにしてくれた。

この前持っていこうとした食料に加えて、転生した時に何故か私が持っていた銀貨。

五枚ほどだけど、人間の国で一日は凌げそうかな。

……よし、これで準備は万端。

『エトワール、行くよ!』
「了解しました!」

街の出口に向かう道中、豚頭族(オーク)の受け入れ体制を整える魔物達がちらほらと見られた。

邪魔はしない程度に挨拶してから、出入り口に着く。

見送ってくれる人達が集まり、待っていてくれている。

朱「もう行ってしまわれるのですね」

少し寂しくなります、と名残惜しそうに笑う朱菜。

白「戻られた際にはぜひこの儂に、外の話をお聞かせくだされ」

宣言通りに笑って送り出してくれる白老。

『うん、お土産話たくさん持って帰るよ』

そう言うと、朱菜が優しく抱きしめてくれた。

朱「いつでもお待ちしておりますわ」
『うん、ありがとう!』

まだ人間の街は遠いので、エトワールに乗せてもらった。

それじゃあ行ってきます、と言った私の背後で、聞き取れないほどの声援が私を送り出した。

大きく手を振って、振り返らずに出発する。

厄介な相手→←ジュラの森大同盟



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くろわっ(プロフ) - AIさん» いつもご愛読ありがとうございます!とても嬉しいです!もう3に行きそうですが、これからも宜しくお願いします! (2020年8月16日 14時) (レス) id: 802b77c97d (このIDを非表示/違反報告)
AI(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます!これからも頑張って下さい! (2020年8月16日 14時) (レス) id: 70828d2268 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くろわっ | 作成日時:2020年7月9日 16時

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