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最悪の展開 ページ23

リムルside



ゲルミュッド「俺を助けろ、豚頭帝(オークロード)──いや、ゲルドよ!」

はあ?

散々罵った相手に縋り付くとは、マジで情けないやつである。

今まで名前を呼ばなかったのは、豚頭帝(オークロード)との関係を隠しておきたかったのか。

一体、何の為に?

その時、豚頭帝(オークロード)が動く。

助けるつもりか?

まあ、それでも二人同時に倒すから、問題無いのだが──!?

豚頭帝(オークロード)が、ゲルミュッドの首を刎ねた。

それは、一瞬の出来事。

音を立てて、ゲルミュッドの首から上が、落ちる。

《告。個体名:ゲルミュッド、生命反応を停止しました》

『大賢者』の声が、俺に聞こえた。

それは……見れば分かる。

豚頭帝(オークロード)──改めゲルドは、名付け親さえも食らう。

その様は、この場にいる誰もが顔をしかめる行動だった。

こうしてゲルドは、歪な進化を遂げる。

世界の言葉が、俺達全員に響いた。

《確認しました。豚頭帝(オークロード)魔素量(エネルギー)が増大しました。魔王種への進化を開始します。
 ……成功しました。個体名:ゲルドは、豚頭魔王(オーク・ディザスター)へと、進化完了しました》

魔王だと!?

ここに来てAの予言が的中しちまった!

《…………》

マジかよ、遊んでないでさっさと倒しておけば良かった。

それに、ここで放置しておけば、本当の災禍になる。

……不味いな。

すると、豚頭魔王(オーク・ディザスター)が、言葉を発する。

ゲルド「俺は豚頭魔王(オーク・ディザスター)、この世の全てを喰らう者! 名を、ゲルド。魔王ゲルドと呼ぶがいい!」

先程までとは桁違いの、ゲルミュッドなど比べ物にならない、圧倒的な存在感。

これは、皆でかからないと駄目そうだ。

周りを一瞥すれば、鬼人達は警戒の色を見せている。

そして、俺のすぐ後ろにいるAは、怯えることもなく魔王ゲルドを見つめていた。

その雰囲気は何故か緊張感がなく、まるで都合が良かったかのようで──。

自分の知っている通りになったことに満足しているのか、薄く笑みを浮かべていた。

自分が読んだり見たりした物を、実際に経験するのが楽しいのだろうか?

そんなAを除いて、俺達の気持ちはきっと一つであった。

……魔王ゲルドをどう倒すか?

その事を考えると、少し憂鬱になったのだった。

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くろわっ(プロフ) - AIさん» いつもご愛読ありがとうございます!とても嬉しいです!もう3に行きそうですが、これからも宜しくお願いします! (2020年8月16日 14時) (レス) id: 802b77c97d (このIDを非表示/違反報告)
AI(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます!これからも頑張って下さい! (2020年8月16日 14時) (レス) id: 70828d2268 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くろわっ | 作成日時:2020年7月9日 16時

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