検索窓
今日:41 hit、昨日:52 hit、合計:147,781 hit

想定内の展開 ページ22

最初の魔力弾は、『大賢人』の完璧なサポートによって、誰一人怪我をしなかった。

私も本当に立ちふさがっただけだから、詳しくはわからない。

『炎熱操作』で魔力弾の熱エネルギーを奪い、『妄想者』で同じだけの魔素で完全に打ち消す。

簡単に説明すると、大体そんな感じらしい。

二度目の魔力弾ではリムルが介入してきて、正直ドキッとした。

いやあ、あれはびっくりした(かっこよかった)

……それにしても、一方的だ。

一撃で片付けられていない辺り、完全に弄ばれている。

ゲルミュッド「き、きさ、貴様ぁ! 上位魔人に、こんな──ぐあっ!?」
リムル「聞かれた事にも答えられないのか? お前」

仲間にしてやるとか、魔王の後ろ盾がとか喚いているけど、リムルはどこ吹く風だ。

まず言い終える前に蹴られてるし。

ついには粘鋼糸で拘束され、飛行魔法も阻まれている。

……あ、待って大賢人!

《了。魔法の解析、成功しました。無詠唱で飛行魔法は使用可能です》

ナイス、私が言わんとしていたことを的確に拾ってくれた。

ゲルミュッド「俺を助けろ、豚頭帝(オークロード)──いや、ゲルドよ!」

自分では勝てないとようやく判断して、ゲルミュッドはゲルドの名を呼んだ。

豚頭帝(オークロード)の瞳孔が、少しだけ見開かれて、動き出す。

数多の力に飲み込まれていた自我は、自分の名前を覚えていた。

ゲルドはゆっくりと肉切包丁(ミートクラッシャー)を振り上げ、そして──。

その一連の行動を、私は止める必要がなかった。

《告。個体名:ゲルミュッド、生命反応を停止しました》

変に助けておいたら、確実に邪魔になるしね。

『大賢人』の無機質な声が、私の頭に響く。

豚頭帝(オークロード)はゲルミュッドを食らい、更に進化する。

それは、魔王になれと言ったゲルミュッドの願いだったから。

やがてゲルミュットを食らった豚頭帝(オークロード)の目に、知性の光が宿る。

先程までゲルミュッドの居た所には、赤黒い染みが残っていた。

普段の私なら、悲鳴を上げるだけでは済まなかったかも。

戦場だから、みんなが近くにいるから、辛うじて耐えていた。

《確認しました。豚頭帝(オークロード)魔素量(エネルギー)が増大しました。魔王種への進化を開始します。
 ……成功しました。個体名:ゲルドは、豚頭魔王(オーク・ディザスター)へと進化完了しました》

予定通り、進化したか。

最悪の展開→←主の出陣



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (48 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
137人がお気に入り
設定タグ:転スラ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

くろわっ(プロフ) - AIさん» いつもご愛読ありがとうございます!とても嬉しいです!もう3に行きそうですが、これからも宜しくお願いします! (2020年8月16日 14時) (レス) id: 802b77c97d (このIDを非表示/違反報告)
AI(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます!これからも頑張って下さい! (2020年8月16日 14時) (レス) id: 70828d2268 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:くろわっ | 作成日時:2020年7月9日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。