検索窓
今日:54 hit、昨日:52 hit、合計:147,794 hit

主の出陣 ページ21

リムルside



あれは……A!?

魔力弾に対抗しようとか思ってるのかあの馬鹿!?

だが、予想の斜め上に状況は動く。

Aに当たらんと距離を縮めていた魔力弾が、ただの塵のように空中で消えたのだ。

《解。能力(スキル)によるものと推測します》

いつの間にそんな芸当できるようになったのか……。

無理もないが、ゲルミュッドも驚いているようだ。

『ついに出てきてくれましたね──』

この後ろは妨害されたらしく、聞こえなかった。

Aが、能力(スキル)を使った話術を用いたのだろう。

果たして、俺ですら聞き取れないような妨害もできるのかは疑問だが。

何言ったんだろうな、ゲルミュットがとんでもなく慌てているのが見えるけど……。

そう俺が考えているうちにも、暫し固まっていたゲルミュットが動き出した。

ゲルミュッド「な、何故だ!? どうしてそれを知っている!」

そんな反応をされても、無遠慮にAは次々に言葉を並べていく。

『あなたは自ら手を出した事で、もう命運は尽きている。違うだろうか?』

その一言で、ゲルミュッドが逆ギレした。

ゲルミュッド「き、貴様! お、お前も俺が殺してやる! 上位魔人に口答えした事、後悔させてやるぞ!!」

二発目となる魔力弾を、ゲルミュッドは放った。

ゲルミュッド「死者之行進演舞(デスマーチダンス)!!」

魔力弾は、空中でお手玉のように分裂し、Aに降り注ごうとしている。

また打ち消せるのだろうが、これ以上負担をかけさせるわけにはいかない。

俺はAの目の前に立ち、小さな手を前に突き出した。

全力を込めたらしい魔力弾は、俺の手に吸い込まれていく。

『大賢者』の解析で、直ぐに解った。

あれは、技術(アーツ)の一種であるようだ。

だが、俺を殺すのにも、Aを殺すのにも、威力は足りない。

リムル「なあ、こんなつまらん技で俺達に死ねだって? どうやって死ぬのか、手本を見せてくれよ!」

挑発するように言って、ゲルミュットに向けて手をかざす。

少し待ってみたが、魔力弾は打てなかった。

能力(スキル)は解析さえすれば簡単に獲得できるのに対し、技術(アーツ)は奪えないようだ。

恥ずかしいので、アイシクルランスを打って誤魔化す。

ゲルミュットはまともに受けて、簡単に吹っ飛んだ。

しかし、すぐに立て直していたので、中々しぶとそうだ。

色々と試すだけ試して、飽きたら食ってやるか。

想定内の展開→←上位魔人



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (48 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
137人がお気に入り
設定タグ:転スラ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

くろわっ(プロフ) - AIさん» いつもご愛読ありがとうございます!とても嬉しいです!もう3に行きそうですが、これからも宜しくお願いします! (2020年8月16日 14時) (レス) id: 802b77c97d (このIDを非表示/違反報告)
AI(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます!これからも頑張って下さい! (2020年8月16日 14時) (レス) id: 70828d2268 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:くろわっ | 作成日時:2020年7月9日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。