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大激突 ページ17

リムルside



順調に森を抜けて、俺達は湿地帯に辿り着いた。

そこでは、ガビルが一匹の豚頭将(オークジェネラル)と一騎打ちをしている。

なかなか男前な姿だ。

部下の良い鑑になっているんじゃなかろうか。

だが、このまま放置していればガビルは危ないだろう。

ランガにゴブタを潜ませ、ガビルの元へ向かわせる。

紅丸や白老、紫苑には、好きに暴れて構わないと言ってある。

仇打ちの機会も無いとだからな。

そして俺はというと、上空から戦いの様子を見下ろしている。

俺の眼下では凄まじい光景が繰り広げられていた。

紅丸は『黒炎獄(ヘルフレア)』なんて物騒な物をポンポン撃ってるし。

白老は疾走しながら刀を使って豚頭族(オーク)を滅多切りしている。

紫苑は紫苑で、その馬鹿力で地面と共に豚頭族(オーク)達を叩き割っている。

これでは俺の出番が無くなるのではないだろうか。

一応討伐を頼まれたの、俺だけどな……と思いつつ、戦況を確認していた。

Aはランガに乗って、一緒にガビルの元へ向かわせた。

一応ランガも居るけど、ゴブタ一人だと色々心配だしな。

その時だ。

ウォーーーーーーーーーーン!!!

辺り一帯に広がる遠吠え。

この声は、ランガだ。

ランガの妖気(オーラ)が一気に解放され──続いて、黒く分厚い雲が空を支配した。

雲が集まった中心で、暴風が巻き起こる。

おい、おい……?

何、これ?

《解。広範囲攻撃、黒雷嵐(デスストーム)です》

俺が理解できない技に答えてくれる『大賢者』の声。

あ、そう。

完全に思考停止して、ただ呆然と見ることしか出来なかった。

数多くの豚頭族(オーク)を吹き飛ばし、豚頭将(オークジェネラル)の頭を貫く稲妻が轟音を呼んだ。

超広範囲なのに、随分と殺傷力の高い技だな……ランガの全力だろうか。

風が止み、再び見られたランガの姿は──。

強化された、鋭い爪。

より尖った、白い牙。

特徴的な、二本の角。

その眼光は獲物を貫くような威圧を放ち、立派な佇まいである。

それは、かつて俺がランガに求めた姿。

黒嵐星狼(テンペストスターウルフ)へと、見事な進化を遂げたのだ。

進化の真骨頂→←互いのため



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くろわっ(プロフ) - AIさん» いつもご愛読ありがとうございます!とても嬉しいです!もう3に行きそうですが、これからも宜しくお願いします! (2020年8月16日 14時) (レス) id: 802b77c97d (このIDを非表示/違反報告)
AI(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます!これからも頑張って下さい! (2020年8月16日 14時) (レス) id: 70828d2268 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くろわっ | 作成日時:2020年7月9日 16時

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