＃１２５．帰る場所 ページ2
あの世界
私が忘れていた、私の世界
全部、全部
「ぁ・・・私・・・は・・・」
腰のあたりの、あの紋章が今までにない位痛む
同じように、背中に痛みと熱が―――――・・・
バサッ・・・
ポタタッ
何かが背から、ズルリと抜け出たような感覚
そして、床に滴る赤い雫
隊服も、全て突き破って
「・・・すまないな、ミル。迷惑をかけた」
「主・・・A様っ・・・！」
重くなった背中が、妙に安心感を与える
だって、元々のバランスに戻ったんだからな。
今となっては、忘れていたことが不思議なくらいだ
「全く・・・この程度でお前を忘れてしまうなど、主失格だな」
「いいえっ・・・！思い出していただけて嬉しゅうございます！」
涙を溜め、私の脚元にかしずくミル
黒い翼と、この忠誠心は間違いない
エミルだ。
私の幼少からの従者で、親友で、家族だ
「皆もいるのだろう？出てくるといい」
そう何もない空間に声をかける
すると、あちこちに影ができた
そしてそこには、最初からいたかのように仲間が現れる。
カラフルな彼らこそ、私の大切な者達
「全く・・・思い出して戴けなかったらどうしようかと思いましたよ」
「そうですぅ、怖かったですよ〜」
口々に、私のあまりの忘れように文句を言う
同じ黒い翼を携えた、私の守護者達・・・
あぁ、私は。
「・・・ただいま」
帰る場所を、忘れていたんだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 259人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「リボーン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒兎(プロフ) - パセリさん» 返信遅れて申し訳ありません！文才なんてないですよ・・・あったらいのになぁ。コメントありがとうございました！ (2016年2月13日 23時) (
レス) id: 250aa1f5b8 (このIDを非表示/違反報告)
パセリ(プロフ) - 皆さん 文才あってずるいですー ミーに分けてほしいですー (2015年12月25日 18時) (レス) id: 33ab24130d (このIDを非表示/違反報告)
黒兎(プロフ) - みーさん» ありがと・・・なんか照れちゃうな(笑)あ、コメント返信これが最後なんだ・・・ごめんね。頑張って合格して戻って来るから、その時はよろしくね！じゃあ、また会おうね！ (2015年12月23日 0時) (レス) id: f11ba7750f (このIDを非表示/違反報告)
みー - 黒ちゃんズルい…文才ちょっとぐらい分けて欲しいよｯｯ!!!!面白かったよ、今回のも!! (2015年12月22日 22時) (レス) id: 546ff8ecd7 (このIDを非表示/違反報告)
黒兎(プロフ) - みさっきーさん» そ、そうですか？なんだか照れてしまいますね・・・！嬉しいです (2015年12月22日 20時) (レス) id: 250aa1f5b8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：黒兎 | 作成日時：2015年9月15日 20時
