向き合う ページ31
悟「なるほどね」
恵「五条先生は知らなかったんですか?」
悟「Aのお父さんが吸血鬼だってことは知ってたけどお母さんの血の事は知らなかった」
悠「まぁ誰にだって気づかない事の一つや二つあるだろ」
まさか自分の父親が吸血鬼とは思わなかった。いや普通そんな事考えないけど
だからって嫌いになったりはしないよ
ただ急にいろんな情報が入ってきて混乱してるだけ
『…………何で20歳になるまで教えるつもりなかったんだろう?』
恵「それはAの学生生活を邪魔しないためじゃないか?お前の性格だと色々考えたりするだろ」
悠「Aには何も気にしないで学生生活を楽しんでほしかったのかもな」
悟「そうかもね。僕も中学の時に親二人が吸血鬼で、自分も吸血鬼だって言われたときは悩んだし学校行くの嫌になったもん」
悠「あぁ〜俺もあったわ」
恵「俺も。自分は人間じゃないのに人の真似事をして過ごすのは嫌だって思ってた」
悟の両親はやっぱり吸血鬼だったんだ
皆それぞれいろんな悩みがあって乗り越えて今がある
皆の言うとおり、きっとお父さんもお母さんも悩んで出した結論が20歳になるまで言わないって事だったんだよね
『お父さんとお母さんの関係って皆の言う番って事になるんだよね?』
悠「そうなるな。でも番と結婚して子供つくるとか理想的すぎだろ!!羨ましいな〜」
恵「確かに憧れるよな」
『………私ね今まで番って一方的な関係だと思ってたの。選んだ吸血鬼に一生血を捧げ続けないと駄目なんだって。でもお父さん達みたいな関係を番って言うなら吸血鬼と一生を過ごすのも悪くないなって』
悟「A………それは吸血鬼全員に当てはまる事じゃないよ。番を血を吸うための道具みたいに扱う奴も居るからね」
それもわかってる
前に私を襲った男の吸血鬼がそうだった
"気に入ったら飼ってあげる"あの時言われた事は今でもはっきり覚えてる
でも……………
『私、三人はそんな事しないって知ってるよ。ちょっと強引だけど血を吸うとき優しいもん。だからね、これからは番の事ちゃんと考えて三人と接していくから』
私ちゃんと向き合うよ
自分の血の事も番の事も全部ね
悠「つう事は俺達もAと両親に認めてもらうために頑張んないとな!」
恵「あぁ。二人には負けないからな」
悟「選ばれなくても文句言うなよ二人とも」
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作者名:怠惰の兎 | 作成日時:2021年3月22日 2時