未来はそうそう変えられないものである ページ13
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何故であろうか。
「……お前さ、その質問最近毎日されてる気が済んだけど。」
そういわれた。
はっとする。反面、仕方がないではないかと言いそうになる。
これでも心配しているのだ。
誕生日の日に幼馴染の高3にもなった男の別れて泣いている姿なんて慰めたくない。
だからこそ、彼女に気を使ってやれと言いたいのだ。
「いや、彼女との仲は良好かなと思って。Aさん美人だからちゃんと捕まえておけよ。」
「わかってるよ。」
ホントにわかってるのか。
そう追撃しそうになるのをやめる。
さすがにうっとおしいと思われてしまうであろう。
そんな時だ、一人の少女の後姿を見つける。
「あ、A。」
そう声を上げたのは俺の幼馴染。
男の足の速度と女の足の速度ではそもそもが違うので次第に追いつく。
近づくにつれ異変に気が付いた。
時々彼女の肩がひくついて鼻をすする音がする。
要するに泣いているのである。
脇には彼女の友人もいる様子で何かがあったのは確かである。
周りの女の子は彼女を慰めていて、何かしら女同士であったのだろうが、男の俺たちには想像もつかない文献である。
それを見た俺の幼馴染といえば動かない。
「おい、行ってやらないのか。」
そう聞くと、「え、あれ行った方がいいのかな。逆に迷惑だと思われそうじゃない。」と言われた。
間違っていないような気もする。
事実、人には心配されたいとき、されたくないときそれぞれが存在していて、想い人に見られたくはない姿というものだって存在する。
見なかったことにすると言うものそれも優しさである時も多く存在する。
だが、俺の中の何かがあれは行ってやらないとだめだとそう思った。
「いいから行けって。」
「は!?なんで、だって、アレ女同士の問題だろ俺が突っ込む話じゃ」
「彼女泣いてんだから行ってやれ」
怒鳴ってしまった。
とにかく早く行くべきだ。
そう直感が告げていた。
なんだよと不服を漏らしながら「じゃあ、お前も来いよ」とそういって俺を引っ張って彼女の元へ足を進める。
意気地なしか。頑張れよ。
近くまで来る、俺は肘で腰をついてやった。
「……お、おい、A大丈夫かよ。」
不服そうな顔をしながらも声をかけた幼馴染を見た瞬間、彼女が抱き着く。
びくっと幼馴染の肩が跳ねて目を見開いた。
「ど、どうしたんだよ。」
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ru:c - 私の憧れ兼大好きな作者様が揃ってて、発狂しかけました← 一日遅れたけど、黒尾さん誕生日おめでとう。 皆さんこれからもがんばってください!!!! (2016年11月18日 22時) (レス) id: 202298c49d (このIDを非表示/違反報告)
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