宮侑が真面目に恋をする話。

9.【協力】 ページ10

「美澄って誰や。」

そりゃそうや。学年で目立つ人じゃないし、クラスでも目立つタイプやないもん。


「俺だけ知ってればいいんですー！！」

「きもいな。いやでもなんか聞いた事あるような気がすんねん、特徴教えて。」


こいつ…！好きな子の特徴教えてとかくっっっそ恥ずかしいことさせやがる。生き 殺しか…？


「メガネで…黄緑髪のロングで…タイツ履いとって…」


「あ、去年もしかして4組ちゃう？体育俺がおった3組と合同やったから思い出したわ。




てことは角名と同じクラスやな、4組。」




こいつの記憶に美澄さんのことが入ってるのが気に食わん！！！！！！！なんで覚えてんねん！！俺より先に知るな！！見るな！！！(※無理です。)



「…って角名！？！？！？」

「恋敵になるんちゃうん？」

「ならんやろ！！ならせん！！なってたまるか！！角名のタイプって誰なんや·····！」


今まで猥談、体型のタイプの話は飽きるほどしてきたが、初恋がどう、好きな人がどう、なんて真っ当な恋愛の話はしてこんかった。

角名も俺が真っ当な恋愛が出来ひんとか思っとるやろうし。俺も角名が真面目に恋愛とか叫びながら廊下走れるぐらいにはむず痒い。



「きもいけど面白そうやからツムの〈真面目な恋愛〉傍観させてもらうわー」


「見とくんやったら協力しろ。」

10.【誤解】→←8.【印象】

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