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高校２年の春高は部活のある徹を置いて一人で東京にやって来た。
バスを降りると冬の早朝にも関わらずてっちゃんが迎えに来てくれるから正直キュンとした。
｢ごめんね、朝早くに…寒かったでしょ？｣
｢そこはありがとうって言ってほしいんですけど？
お姫様を一人で歩かせるのは迷子の心配もあったんで。｣
｢迷子になる気はしてた。来てくれてありがと♡｣
今回は一泊二日で来た為、少し多い荷物はてっちゃんが持ってくれ冷え切っていた反対の手を差出されるからバスでポカポカの手をぎゅっと重ねた。
ココアを買って二人で分けて、泊まらせてもらう黒尾家にご挨拶をするとおばあさんが迎えてくれ美味しい朝ご飯までご馳走になってご家族共に感謝しかない。
時間になり試合会場に着くと初めての春高に感動しつつ東京の代表である木兎さんと赤葦君を紹介してくれ友達も増え楽しく観戦もできた。
初日を終え黒尾家に戻ると｢おかえり｣と研磨が居たから久しぶりの再会に抱きしめると若干引かれてる。
｢A泊まるの？大丈夫？
クロ、変な事やめなよ？｣
｢もしかして心配してきてくれたの？研磨イイコ♡｣
｢ちょっと〜研磨、余計な事言わないでくれます？｣
｢てっちゃんのえっち〜♡
Aさん彼氏居るからね？｣
｢毎回とりあえずの彼氏だろ？｣
当時の私は取っ替え引っ替えとりあえず付き合ってた｡
寂しいから誰かといたい。誰かがいないと不安。
でも外見だけで好きになられるから不服で、彼氏たちを好きになることは無い無駄な時間の使い方。
｢俺と付き合わね？｣
｢…遠距離むり。｣
｢…そう言うとおもってた。｣
優しくて私に甘いてっちゃんと付き合ったら絶対幸せになれそうだし、空っぽな自分は満たされそう。
彼が宮城の人ならば…
遠距離恋愛は私には無理。
今は徹が側にいるけど、居なくなっから寂しくて、気軽に会えない彼氏とはうまく行けない気しかない。
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作者名：モカ
| 作成日時：2023年9月6日 22時
