医者見習いの鉄則その五 ページ38
ルイ「あっ、そうだ。店の場所も教えないと。俺たちの店は向こうの町に歩いていって町をぬけた少し先の道沿いにあるから!」
久々知「そっか、分かったよ。今度豆腐を作った時にはそのお店に行ってもいいかな?」
ルイ「もちろん!」ニコッ
久々知の言葉に、ルイは嬉しそうに笑いかけた。
ルイ「あれ、そういやなんで趣味で作った豆腐をこんな所で売ってたんだ?」
趣味で作ったということは本来は自分で食べる為に作るはず。にも関わらずここで豆腐を売っていることに疑問を持ったルイ
久々知「えっ⋯と、なんて言えばいいかな。うーん、俺はとある会のリーダーの様なものをやっているんだけど。
そこの会の予算がもうほぼない状態でね。その予算を取るためにここで趣味の豆腐を売っていたんだ。」
久々知兵助は忍たまである。その忍たまである久々知が委員長をしている火薬委員会の予算が底をつきそうな事から、久々知はここで豆腐を売っていた。
ルイ「会?よくわかんねーけど兵助の兄ちゃんがリーダーなのか。すげーな!」
久々知「あはは。そうかな、ありがとう。」
二人の間には、和やかな空気が流れていた
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しばらく経ち、2人は色んな話をしていた。
豆腐の話はもちろん、普通の雑談なども。
ルイ「っと、そろそろ帰らねぇと怒られる!ごめんな兵助、また来月!」
色々な話をして仲良くなったからか、ルイは久々知の事を兵助と呼ぶくらいに仲良くなっていた
久々知「そっか。それじゃあまた。来月は俺が直接ルイの店にお豆腐持ってくよ。」
ルイ「ホントか?それは助かる!ありがとな!」ニッ
久々知「俺の豆腐を美味しそうに食べてくれて、かつ俺の豆腐談義を嫌がらず聞いてくれたんだ。
これくらいさせてくれ(微笑)」
ルイが豆腐について一生懸命な事が嬉しかったのだろう。本当に幸せそうな表情を浮かべて久々知はルイの事を見た。
ルイ「あははっ!そんな大層な事じゃねーって。
じゃあ、これからよろしく頼むな!兵助!」
久々知「あぁ。こちらこそよろしく。ルイ」ニコッ
ルイは元気な笑顔を久々知に向けると、久々知も笑顔で返事を返した。
そしてルイは両手いっぱいに豆腐を
久々知「いい子だったなぁ⋯」
そんなルイの後ろ姿を久々知はしばらく眺めていた
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作者名:鈴村十四郎 | 作成日時:2022年3月6日 21時