忍の鉄則その二百二十四 ページ32
アーク「お前、そんな事思ってんなら最初から泊めるなよ」
自分の部屋を突然占領されたにも関わらず泊めた本人が後悔しているのを見てイラつくアーク
「⋯⋯」
アークに謝るのが嫌な暁はその言葉を聞こえなかった振りをして無視する
アーク「テメェな⋯」イラッ
「⋯しゃーねぇ、今日は店やめとくか」
アーク「ジンクでも連れてきゃいいだろ」
「ジンクがあの姿で喋りだしたらマズイだろ⋯」
アーク「あー⋯じゃあ、アイツら呼ぶか」
「アイツら⋯?」
流石に目を覚ましてきたアークは、何かを思い出すと伸びをしながら呟いた。
アークの言葉にイマイチピンと来てない暁は信用していない顔でアークを眺める。
アーク「永一と久遠」
「!!たしか、それって⋯」
呟いた名前に心当たりがあった暁は、少し考える素振りを見せると思い出した。
それは前にルイに突っかかり、あっさりと暁にのされた街のチンピラ2人組だった。
「あ、でもお前も知ってたっけ?」
その時には居なかったはずのアークも2人のことを知っているのに疑問を抱いた暁は訊ねる。
アーク「アイツら結構便利なんだよ。お前がこの店に居ない間も、客が多い時に使ってた」
「へぇ⋯店に立ったことあんのか、いつの間に。ちなみに、買い出しは?」
アーク「あー?確か⋯一回あったな」
少し考えた素振りを見せると思い出したのかそう答える。
「んじゃ、ソイツらに食料調達行ってもらってルイに街で買い出しだな。あ、連絡手段は?」
アーク「定期的に店に来たりするが、こっちが用ある時はアイツらの寝床行くしかねぇな。
まぁ、そんぐらいなら俺が仕事行くついでに伝えとく」
「頼んだ。⋯森の熊どうすっかなー⋯あ、ジンクついて行かせるか。
おいアーク、行く前に一旦店よれって伝えてくれ」
アーク「あいあい」
そうやって適当に返事を返すと、顔を洗いに再び家の中へと入っていった
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その後利吉や舳丸、ルイたちも目を覚ました。
そしてそのタイミングで暁も朝食を作り終えた。
「おいメシ⋯じゃなかった、ご飯出来たよ〜」
両手に盆を持って足でリビングの戸を開ける。
そしていつもの調子で声をかけようとするが、利吉の存在を思い出し途中で口調を変えた
幸いリビングには土井は居なく、口調に気づかれることは無かった
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作者名:鈴村十四郎 | 作成日時:2022年3月6日 21時