忍の鉄則その二百十四 ページ22
アーク「つーかコイツだって暁とはまだ1回しか会ってねぇ癖にクソほど惚れてんだ。」ビッ
アークはそう言って後ろにいた舳丸に親指を指した
舳丸「俺は暁さんの優しさと笑顔に惚れましたから」
舳丸は突然自分に話が振られたにも関わらず表情1つ変えることなくそう言いきった
アーク「ここまで言い切るのもそこそこウゼェが、お前みたいにウダウダ自分の気持ちを理解しきれて無いのも見ててウゼェ。
さっさと暁に対する気持ちを理解しろ、忍者」
舳丸「ウザイって、ひどいですよアークさん」
舳丸は不機嫌そうな表情を浮かべアークを見る
利吉「⋯⋯⋯」
一方で、アークに色々言われていた利吉は真剣に何かを考える素振りを見せた
アーク「⋯」フッ
利吉のその様子に、納得したように軽く笑みを浮かべた。
覚悟を決めて真剣に暁について考えることをアークは悪く思うことはない。
舳丸「⋯所でアークさん、なんでアークさんの部屋にこんな愛らしいぬいぐるみが飾ってあるんですか?正直解釈違いで最初見た時心底驚いたんですが」
舳丸はそう言って部屋の棚の上に置いてある黒い犬のぬいぐるみを眺めた。
舳丸の想像していたアークはぬいぐるみなどの可愛いものには一切興味のない男だったはず。
そんなアークの部屋にあるぬいぐるみは異質以外の何物でもなかった。
アーク「あ゙ぁ?一々テメェは一言余計なんだよ⋯それは暁が俺に似てるからって買ってきて無理矢理寄越してきたやつだ」
舳丸「!暁さんが⋯確かに、どことなくアークさんに似てますねこのぬいぐるみ。特に人を馬鹿にしたような目をしている所が」
アーク「おい舳丸テメェ喧嘩売ってんのか?」
ビキビキと額に青筋を浮かべたアークは舳丸を睨みつける
舳丸「いえ、そんなまさか。いい意味でです」
アーク「やっぱ馬鹿にしてるなお前」
怒りからブンッと腕を振るって舳丸の顔に手を当てようとしたアークだったが、舳丸はそれを予測していたのか涼しげに避けた。
そのせいで更にアークの機嫌が悪くなるのだが、そんなことを知りたくはない舳丸は気づかぬふりをする。
アーク「チッ⋯つーか舳丸お前、いい加減そのとってつけたような敬語をやめろ。イライラすんだよ」
舳丸「ひどいですねアークさん、心をこめて呼んでますよ」
顔色一つ変えずに答える舳丸を見て再びアークの機嫌は悪くなった
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作者名:鈴村十四郎 | 作成日時:2022年3月6日 21時