日常 ページ10
Aside
先日の子鬼君たちは、次の日には1人のお爺さんの白鬼さんを連れてこの荒地にやってきた。
白鬼さんは私を見つめたあと、優しそうに微笑んで私を撫でてくれた。
「若たちがご迷惑をおかけした。」
白鬼さんは私に触る危険を知ってるはずなのに、ごく自然な動作で私を撫でてくれる。
なんでこの人たちには[死の接吻]が効かないんだろう。
「お主も大変じゃったの、このように小さいのに、もう代替わりか…先代とは仲良くしていた故、なんでも聞きなさい。わしに答えられる範囲で答えてやろう。」
「ありがとう、お爺さん。でも大丈夫、私は×××るから。」
「そうか…この場を提供下さり、御礼申し上げる。」
「はい、私も見るのは好きなので、いつでも使って下さい。」
お爺さんたちは持ってきた木刀で打ち合いを始めた。もちろん私は枯れた倒木に座って見ていた。
お爺さんは子鬼君たちをいなしている。
その光景を見ているだけで、私の心はホワホワするような…変な気持ちになった。
「まだまだですなぁ。」
「くそっ!また負けたぁぁ…。」
「もう少しで当てれたのに…」
そんな楽しそうな声を聞きながら、私は少しその場を離れた。
荒地と森の境界線に立つ木を触って、スキルを発動させる。
「ごめんね…あなたの命、貰うね」
その瞬間青々と立派に立っていた木は、一瞬で枯れて倒れてしまった。
定期的に命を吸わなければ生きれない。
こんな体、欲しく無かったのに…。
私はまた罪を犯した。だから、スキルの名前もあんなことになるのかな?
まぁ、もういいか。
「私はA…闇耳長族のA…。命を取るだけの忌子…いいじゃない。私は私なんだから」
私は元の場所…枯れ木の上に座った。
そして次の日も、また次の日も大鬼族の3人はやって来ては稽古をする。
それが日常となる頃、事件が起きた。
全く予想もしなかった出来事は、それまで続いていた日常を壊してしまった。
でも、この事件は私の運命を左右する大きな…そして、私の心に消えない傷跡を残す事件となった。
でも今はその事に気付くはずがなく、私は気ままにホワホワしながら、枯れ木に座っていた。
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あたりめ(プロフ) - 水の町さん» ネタ提供ありがとうございます!なるべく早くリクエストにお応えできるように頑張ります!亀更新ですが、気長にお待ちください。(*´罒`*) (2019年2月9日 14時) (レス) id: 3df21f0eb0 (このIDを非表示/違反報告)
水の町 - すいません、下のコメント、変なところに「手」の文字がはいってました。間違いなので気にしないでください (2019年2月9日 10時) (レス) id: d63218b4c0 (このIDを非表示/違反報告)
水の町 - リクエストで、 ベニマルとソウエイが夢主にプレゼントをする→それを持ってると吸いとった命を消費して、他の生物に与えられるような力が手つかえる→それが嬉しくて力を使いすぎて夢主が倒れる→二人がめっちゃ心配する。そんなのが見たいです (2019年2月9日 10時) (レス) id: d63218b4c0 (このIDを非表示/違反報告)
あたりめ(プロフ) - Nさん» コメントありがとうございます!「人工呼吸」聞いてみました!素敵な曲で主人公ちゃんのこと本当に思い出しました。素敵な曲を紹介してくれて、ありがとうございます。これからも頑張って執筆します! (2019年2月1日 21時) (レス) id: 809ccaf4f2 (このIDを非表示/違反報告)
N - この小説なんか好きです!もし良いのなら「人工呼吸」という歌聞いてみてください。 (名前)ちゃんのこと思い出しますよ? (2019年2月1日 20時) (レス) id: 47989a0b29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あたりめ | 作成日時:2019年1月7日 18時