先代との会話 ページ49
「とまぁこんな感じ。」
彼はあった事を話す機会のように、淡々と語った。闇耳長族の誕生と悲しい話を。
「これは俺らしか読めない不思議な本の一節の、ほんの一部。これでわかったろう、俺らがなんで耳長族と悪魔族に分類されてるか。」
「あぁ、話してくれてありがとう。でもなぜそれを俺たちに語ったんだ?」
「お前らはこいつを…俺ら歴代の最高傑作をここを置くつもりなんだろ?
じゃあ俺らの生い立ちを知っとかなきゃならない。闇耳長族にどう接すればいいのか…なんて分かり切った事だが…。」
彼は足を組みなおし、そばに置いてあった机に肘を置いた。
そんな些細な行動一つも様になる。つまり、Aは所謂美女に分類されるのだ。
そんな姿をみて、Aに惚れているベニマルが保つはずがなく、耳を赤くして目を背けている。
その姿をみて彼はいちいち足や腕を組み直すのだから、確信犯ともいえるだろう。
『先代様、お戯れはそれぐらいに。』
「いやー、あいつの反応が面白くてさー。」
そのあと普通に座り、リムルを見る。
「でもな、俺たちの本質は魔物なんだ。食うか食われるかの弱肉強食の世界で生きていくしかないんだよ。つまり、生きるために命を喰わなきゃいけない。それが誰であろうと何であろうとな。」
「…そんな事わかってる「本当に?」……。」
「本当にわかってるのか?魔素があれば生きていけるお前と違って、俺たちは命を喰らうしか無いんだ。魔素なんて腹の足しにもならないんだよ。」
鋭い眼差しでリムルを射抜き、リムルの前まで歩く。いや、足を霧化して浮いていると言う方が正しいかもしれない。
「お前なんかに、俺たちの苦労がわかるわけないんだ。偉そうな口聞くんじゃねぇよ。」
「おい、A…そこまでにするんじゃ。例えお主であろうと、リムル様を侮辱する者はこのワシが切り捨てる。」
彼はチラリとハクロウを見たあと、元の場所へと戻った。
「やれやれ、お前は昔から変わらないなー剣鬼。てかなんか若くなってないか?」
「お主、節穴にも程があるぞ。」
「悪かったって、お前の主人いじめて。それでも、話しておかなきゃいけなかったんだ。こいつと思考が似てるスライムにな。」
※文字数の都合上次に行きます
書かれた文字→←闇耳長族・伝記集《ー序章ー第1節【闇耳長族の誕生秘話】》
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あたりめ(プロフ) - 水の町さん» ネタ提供ありがとうございます!なるべく早くリクエストにお応えできるように頑張ります!亀更新ですが、気長にお待ちください。(*´罒`*) (2019年2月9日 14時) (レス) id: 3df21f0eb0 (このIDを非表示/違反報告)
水の町 - すいません、下のコメント、変なところに「手」の文字がはいってました。間違いなので気にしないでください (2019年2月9日 10時) (レス) id: d63218b4c0 (このIDを非表示/違反報告)
水の町 - リクエストで、 ベニマルとソウエイが夢主にプレゼントをする→それを持ってると吸いとった命を消費して、他の生物に与えられるような力が手つかえる→それが嬉しくて力を使いすぎて夢主が倒れる→二人がめっちゃ心配する。そんなのが見たいです (2019年2月9日 10時) (レス) id: d63218b4c0 (このIDを非表示/違反報告)
あたりめ(プロフ) - Nさん» コメントありがとうございます!「人工呼吸」聞いてみました!素敵な曲で主人公ちゃんのこと本当に思い出しました。素敵な曲を紹介してくれて、ありがとうございます。これからも頑張って執筆します! (2019年2月1日 21時) (レス) id: 809ccaf4f2 (このIDを非表示/違反報告)
N - この小説なんか好きです!もし良いのなら「人工呼吸」という歌聞いてみてください。 (名前)ちゃんのこと思い出しますよ? (2019年2月1日 20時) (レス) id: 47989a0b29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あたりめ | 作成日時:2019年1月7日 18時