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先代 ページ40

『では、私は主人と共に…暴風竜ヴェルドラ様の洞窟にいます。何かあればそこへ連絡を、ではこれで。』

黒霧になって消えたAとエンロク。
リムル達は、ただその光景を見つめる事しか出来なかった。


エンロクside

主人を救出し、あのヴェルドラ様が封印されていた洞窟…その最も魔素が濃い場所、封印があった場所に主人を寝かせた。
主人の服だった布は、その役目を果たしていない…。

私が着ていた上着を主人に着せ、手拭いを裂き止血をした。
私に医療の心得などあるはず無く、主人の回復力を信じるしかない。

「そんなに、心配しなくても大丈夫だよ。闇耳長族はこれでも頑丈なんだ。」

『…あ、ある…じ?』

主人はすぐに目を覚ました。
しかし、何かが可笑しい…私の主人のはずなのに…何かが違う。

「…本能的にわかっちゃうか。そうだね、自己紹介をしよう。僕はA、先代の闇耳長族…とでも言えばいいのかな?」

闇耳長族(主人)と同じ名を名乗った"先代(ベツジン)"は、私を見てそう言った。

『しかし、何故先代が我が主人の身体に?』

「それはね…今この子の魔素が生命を維持しようとして、この子の意識を奥深くに閉じ込めているんだ。」

先代は、私と目を合わせた。
真剣に私を見る目は、嘘偽りを言っている様には見えなかった。

「その間、この子に変わって僕がこの身体を守る。闇耳長族はそうやって、先祖代々この種を守ってきたんだ。」

そう言い、悲しそうな笑みを浮かべた。

『ですが、主人はそんな事一言も…「時間切れ。」…え?』

「この子が目を覚ます、今回はここまでかな…?楽しかった、久々に違う魔物と喋れて。またね。」

そう言うと、先代は身体を横たえ目を閉じた。
この短い時間で起こった出来事を、主人は知っているのだろうか…。
先程、"先代"と名乗った者は本当に先代の闇耳長族なのだろうか。
考えれば考えるほど、訳が分からなくなる。

そんな時、私の耳に聞き慣れた声が響いた。

「……エン、ロ…ク?」

目を開けた"A様"は私を見てそう言った。

『主人…よくぞお目覚めに。』

いつもの様に優しい2つの色の違う瞳が、私を見つめていた。

瞳→←呪いの波



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あたりめ(プロフ) - 水の町さん» ネタ提供ありがとうございます!なるべく早くリクエストにお応えできるように頑張ります!亀更新ですが、気長にお待ちください。(*´罒`*) (2019年2月9日 14時) (レス) id: 3df21f0eb0 (このIDを非表示/違反報告)
水の町 - すいません、下のコメント、変なところに「手」の文字がはいってました。間違いなので気にしないでください (2019年2月9日 10時) (レス) id: d63218b4c0 (このIDを非表示/違反報告)
水の町 - リクエストで、 ベニマルとソウエイが夢主にプレゼントをする→それを持ってると吸いとった命を消費して、他の生物に与えられるような力が手つかえる→それが嬉しくて力を使いすぎて夢主が倒れる→二人がめっちゃ心配する。そんなのが見たいです (2019年2月9日 10時) (レス) id: d63218b4c0 (このIDを非表示/違反報告)
あたりめ(プロフ) - Nさん» コメントありがとうございます!「人工呼吸」聞いてみました!素敵な曲で主人公ちゃんのこと本当に思い出しました。素敵な曲を紹介してくれて、ありがとうございます。これからも頑張って執筆します! (2019年2月1日 21時) (レス) id: 809ccaf4f2 (このIDを非表示/違反報告)
- この小説なんか好きです!もし良いのなら「人工呼吸」という歌聞いてみてください。 (名前)ちゃんのこと思い出しますよ? (2019年2月1日 20時) (レス) id: 47989a0b29 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あたりめ | 作成日時:2019年1月7日 18時

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