負の連鎖 ページ12
Aside
目を覚ました時、私は石でできた知らない部屋で手足を鎖でつながれていた。
「ここ…どこ?誰か、いないの…?」
寒い…なんで私だけ、こんなことになるの…?
「おっ、やっと目を覚ましやしたか?兄貴、忌子が目を覚ましましたぜー。」
「やっとか。あんま近づくなよ、死ぬぞ。」
「おっといけねぇ、危うく命吸い取られるところだったぜ。」
そう言ってゲラゲラ笑って去って行ってしまった。
今は触られても大丈夫なように、発動させてないのに…。何も知らない奴に言われたくないな…、ヴェルドラ、会いたいよ…。
「おい死神!よくも俺の家族を…!ずっと待ってたんだ、お前に復讐する時を…!」
グサッ
何かが私のお腹に刺さった。
痛くて、体が熱くて…、口から鉄の味がした。何かがせりあがってくる…何かを吐いた。
それは赤くて、黒くもあって…私の中に流れていたもの、‘血‘だった。
体が冷たくなっていく…でも、お腹が熱い…。
【[耐寒耐性]、[耐熱耐性]を獲得、成功しました。この二つを統合進化させます…成功しました。スキル[熱変動耐性]を獲得しました。】
そんな声が聞こえたら、寒さも熱さも感じなくなった。
でも血は止まらなくて…どんどん力が抜けていく。
私を刺した人は、私を刺した刃物を持ってどこかへ行ってしまった。
私はまた一人になった。
孤独なんて慣れっこだったのに…ヴェルドラや大鬼族の3人に会ってから、一人になるのが怖くなっていたんだ。
こんなことになるなら、一人のほうがよかった。誰にもあ会わずに、一人で嫌われていたほうが、こんなことになっても耐えれたはずなのに…。
私、弱くなったな…。
その時、見張りの人が戻ってきた。
見張りは私から出ている血に気が付いた。
「お、おい!やべぇ、こんなところで死なれたら領主様に怒られちまう!」
私は消えそうな意識の中、そう聞いたような気がした。
そのあとすぐなぜか体が軽くなり、最初に目が覚めた時と同じくらいに回復した。
不思議だった。
「何かあった時の回復薬があってよかったぜ。」
そのあと私についている鎖を持った見張りに言われるがまま、歩き出す。
見張りは私のことなんか考えてくれてない。だって、私の歩幅なんてたかが知れているのに、それを無視して歩いていく。おかげで私は地下から出た時には引きずられていた。
※文字数の関係上、次にいきます
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あたりめ(プロフ) - 水の町さん» ネタ提供ありがとうございます!なるべく早くリクエストにお応えできるように頑張ります!亀更新ですが、気長にお待ちください。(*´罒`*) (2019年2月9日 14時) (レス) id: 3df21f0eb0 (このIDを非表示/違反報告)
水の町 - すいません、下のコメント、変なところに「手」の文字がはいってました。間違いなので気にしないでください (2019年2月9日 10時) (レス) id: d63218b4c0 (このIDを非表示/違反報告)
水の町 - リクエストで、 ベニマルとソウエイが夢主にプレゼントをする→それを持ってると吸いとった命を消費して、他の生物に与えられるような力が手つかえる→それが嬉しくて力を使いすぎて夢主が倒れる→二人がめっちゃ心配する。そんなのが見たいです (2019年2月9日 10時) (レス) id: d63218b4c0 (このIDを非表示/違反報告)
あたりめ(プロフ) - Nさん» コメントありがとうございます!「人工呼吸」聞いてみました!素敵な曲で主人公ちゃんのこと本当に思い出しました。素敵な曲を紹介してくれて、ありがとうございます。これからも頑張って執筆します! (2019年2月1日 21時) (レス) id: 809ccaf4f2 (このIDを非表示/違反報告)
N - この小説なんか好きです!もし良いのなら「人工呼吸」という歌聞いてみてください。 (名前)ちゃんのこと思い出しますよ? (2019年2月1日 20時) (レス) id: 47989a0b29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あたりめ | 作成日時:2019年1月7日 18時