【東京リベンジャーズ】【呪術廻戦】私は医者であり呪術師であり。

Episode　26 ページ30

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「あ、そういえばマイキー君も八神さんに会ってみたいって言ってました」


『マイキー君？外国の子かい？』


「いや、マイキーはあだ名みたいなもんっす」


『へぇ･･･面白いねぇ』










マイキーって言うと、東京卍會の総長君なんだっけ。昨日の83抗争の中心人物として狩野ちゃんが言ってたよ、狩野情報ね。


ドラケン君に安静にするように、と最後にようやく医者らしいことを言って病室の扉を閉めた。花垣君曰くそのマイキー君は屋上にいるらしい。厄介そうだから呪力は出さないでおこうか、何か察されでもしたら面倒じゃん？





ｷﾞ､ｷﾞｨと不快な鉄が軋む音と共に扉の先の景色が開ける。
絵を切り取ったかのような青空の元に寝転がっている金髪君･･･彼がマイキー君のようだね。寝転がってる姿からはちょっと"無敵"と結び付けにくいんだけどね。










「マイキー君、言ってた八神さんです」


「お前が、ケンチン助けてくれた八神？」


『そうそう、八神A。八神の呼び捨ては悲しいから辞めてね〜』


「んじゃ･･･Aでいいか」


『うんうん。この際花垣君も下の名前にすれば良いのにね？』


「あ、いいえ！」


『頑固だね〜。ま、一本道貫くタイプも好きだけど』










ハイライトの無い瞳をｶｯと見開き、立ち上がったマイキー君。
信じられ無いものを見るような目で少しふらつきながら、私の手を取った。ハイライトの無い目は冷たいと言うのに、私の手を握る拳を握り続けているであろう手は暖かかった。


それほどに、彼の中の多くを占めているんだろうね。素敵だ。





無敵と呼ばれていたとしても、まだ彼は立派な中学生、立派な子供。
教職として生きてる人間としては刺さるものがあるんだよね。別に「真っ当になれ」「真面目に生きろ」とか言わないよ。


だって何が「真っ当な生き方」で「真面目な生き方」なのか分からないし。
それが、目の前の喧嘩だと思って生きてるならそれで良い。それが、有名な学校に進学することでも良い。それが、親孝行でも何でもいい。


人の価値観は強制できるものではなく、それが真っ当で真面目だって思うならそれで良い気がするからね。










「ありがとう、ケンチンを助けてくれて」


『気にすることは無いさ、私は医者だからね。目の前の散りかけの命を見捨てる程腐っていない』

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