Episode 20 ページ23
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「特級呪霊、夜雀･･･それに、A？」
雨が容赦なく降りつける廃墟の屋上に座り込み、ぎょろと目を動かせる男。
一つ、二つ、三つ。瞬きをした目は、ぎょろりとねめつけるような黄金ではなく、人らしい茶色の目に変わっていた。
「あははっ、くすぐったいよ空飛」
主の、愛する者の元に帰ってきた喜びを体現する"空飛"と呼ばれた大鴉。体長は見るだけでも二階建てアパート一個分程の高さがある。細かくちゃんと調べれば、もっとあるかもしれない。
大鴉に体中を撫で回された男は、立ち上がる。
人工の光に包まれる街中を見下ろす姿には、誰にも何も言わせない何かがあった。
東から吹き付けた風が、目を隠す長い前髪を揺らす。
その髪に隠された瞳には、何かに依存した、盲目的なものが奥に燻っていた。
ニタ、と上がった口角と、ハートが映るのではないかという依存しきった目は、一人の女に向けられた、愛などと呼ぶことも出来ない紛いモノ。
言うならば、"執着"、"狂愛"。
「必ず、迎えに行くよ」
「ボクの、A･･････」
白衣と白と黒の髪を風に揺らす女、八神Aの名を。
その名と存在に酔いしれたような甘い声で呟く。はぁ、はぁという呼吸音すらもが気分を害するモノに聞こえる。
世界が、ボクとAだけのモノになれば良いのに。
世界にいるのは、ボクといるのはAだけで良い。
A以外、誰も要らない。
その優しい声で、美しい声でボクを呼んで？
その慈愛に満ちた聖母の目を、ボクに向けて？
その麗しい身を、ボクに捧げて、ボクのモノにさせて？
狂人の計画は、始まったばかり。
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こむたん(プロフ) - 是非とも死亡キャラも救済していただきたいです！！！更新楽しみにしてます！！！ (2021年11月25日 12時) (
レス) @page32 id: 8b046b5891 (このIDを非表示/違反報告)
明理(プロフ) - 『予言しよう、君は五秒後にこの話を読み始める』残念でしたぁ〜！読み始めたのは0.34秒後ですぅぅぅぅう(ウザい)おんもしろいです！！更新頑張ってください！！！(ヒソカは三位！一位はフェイたん！！！！←) (2021年11月16日 21時) (レス) id: 0be17a4bd3 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - おもしれええええええええええええ (2021年11月15日 11時) (レス) @page10 id: 15d4b06566 (このIDを非表示/違反報告)
うるをる(プロフ) - とても素敵なお話で大好きです。更新楽しみにしております。 (2021年11月14日 16時) (レス) @page10 id: bb514cbffc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くろおる | 作成日時：2021年11月13日 21時
