Episode 1 ページ2
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「っとと･･･少年、無事かい」
『あ、はい･･･そちらもお怪我は』
今日もキヨマサ君の喧嘩賭博でボコボコにされて、全身打撲まみれで歩いていた。
こないだも通った、覚えのある道に、覚えの無い姿を見た。
白髪を左側に束ね、黒い服に白衣を羽織った医者のような風貌の女性。シャツの襟元には黒い眼鏡が掛けられ、知的に見えた。
俺は165あるけど、女性は多分･･･170は、あると思う。ヒールのせいかもしれないけど。
「んじゃ、気をつけてね少年。寄り道しないように」
『あ、はい！』
白衣を颯爽と翻して俺の横を通り過ぎた女性。通る時に、肩をぽんと叩かれた。
すると、何故か喧嘩賭博の時から肩の上に岩を乗せられていたような重圧が消え、肩が解放されたように軽くなった。
女性の方を振り向くと、こつ、こつとヒールとコンクリートの当たる音を立てながら歩いていた。よく見ると俺の隣には女性のものであろうレースのハンカチが落ちていた。俺は拾って、女性を追いかけた。
『あ、あの！コレ、貴方のですか？』
「あぁ、私のものだね。コレは大切なモノでね。少年、感謝するよ」
『いえ、お気になさらず。落ちてただけですし』
「･･････君の心は澄んでいるようだね、肩を軽くした甲斐はあったと言うことだ」
『え、それって･･･！？』
「それでは失礼するとしよう。早く帰り給えよ少年」
肩を軽くした甲斐、つまりあの人は意図していた。
ナオトにはあんな人のこと聞いてないし、あの人は何者なんだ･･･？
『あ、あの！お名前、聞いていいですか！』
「･･･そうだね、コレも運命と称して名乗っておこうか。私は八神、医者だよ」
『あ、お医者さんでしたか！俺は花垣武道っす。すいません、変なこと聞いて』
「良いのさ、また肩が重くなったら言っておくれよ？」
『あ、はい･･･？』
女性の名前は八神、八神さん。
八神さんは白衣の胸ポケットをトントンと人差し指で突き、手を振って夜の闇に姿を消した。俺は気になって、ワイシャツの胸ポケットを見てみる。
すると、見覚えの無い紙に"困ったときは掛け給え"と達筆な字で書いてある一枚の名刺が目に入った。そこには"八神A"と書かれ、下には電話番号が印刷されていた。
俺は、今日あったばかりの八神さんが不思議でならなかった。
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こむたん(プロフ) - 是非とも死亡キャラも救済していただきたいです！！！更新楽しみにしてます！！！ (2021年11月25日 12時) (
レス) @page32 id: 8b046b5891 (このIDを非表示/違反報告)
明理(プロフ) - 『予言しよう、君は五秒後にこの話を読み始める』残念でしたぁ〜！読み始めたのは0.34秒後ですぅぅぅぅう(ウザい)おんもしろいです！！更新頑張ってください！！！(ヒソカは三位！一位はフェイたん！！！！←) (2021年11月16日 21時) (レス) id: 0be17a4bd3 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - おもしれええええええええええええ (2021年11月15日 11時) (レス) @page10 id: 15d4b06566 (このIDを非表示/違反報告)
うるをる(プロフ) - とても素敵なお話で大好きです。更新楽しみにしております。 (2021年11月14日 16時) (レス) @page10 id: bb514cbffc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くろおる | 作成日時：2021年11月13日 21時
