何時の間にかバラバラに ページ9
『志保』。
そうAに呼ばれたコナンと同じぐらいの年齢の女の子は、声の方を振り向いた。
「A…」
志保もAを知ってるようで、名前を呟いた。
次の瞬間。
「ちょっと工藤君!? どういうこと!?」
「新一!! どういうことなの!?」
丁度重なった2人の声は、コナンに威圧感を与えた。
焦ったコナンは、「落ち着けって…昨日簡単に言ったろ?」と宥めるが、落ち着く様子はない。
「確かに、元組織のメンバーなのは聞いてたけど…」
「私も、組織に反発してるメンバーだって事は貴方から聞いたけど…Aだって聞いてたら、警戒せずに済んだわよ!」
「そうだよ!っていうか、なんでコードネームも教えてくれなかったの!」
見事なまでの連携プレーである。
コナンに弁解させる気なんて無いのだろう。
「悪かったよ…ところでオメーらって仲良かったのか? コードネームじゃなくて名前で呼んでるし…」
コナンが反省してるしてる様には見えなく、A達はコナンを呆れて見ていたが、その質問に「ええ」と志保が答える。
「お姉ちゃんと私とAは本当の姉妹同然だったから…」
志保は少し切なげな顔で言った。
ついこないだまでは仲が良かった3人が、何時の間にかバラバラになってしまっていた―
そんな空気を読んで変えようとしたのか、そもそも空気を読まなかったのかは知らないが、突如Aが口を開く。
「ねえ。 志保も新一と同じ薬を飲んで、この姿になったわけ?」
志保はすぐに頷いた。
「…そうよ。 そしてここの家主の博士に匿って貰ってるの」
「あ、今はコイツ、『灰原哀』だからポアロとかで会ったらそう呼んでくれ」
コナンが付け足した。
志保、もとい灰原哀は「ポアロ?」とAに聞く。
「前に、仕事でちょっとね」
哀は「危険なマネはしないでね」と言うと、Aは「分かってる!」と答えた。
端から見ても、本当の姉妹に見える彼女達は、組織内にいたときもとても仲が良かったんだろう。
その後、博士も加わり今のお互いの状況等を話した。
「ねえ、貴方と話があるの。 来てくれない?」
一通り話が終わると、哀はAにそう聞いた。
哀に連れられてAが来たのは研究室。
一体、どんな話が始まるのだろうか…?
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桜芽(プロフ) - 0.001さん» コメントありがとうございます!
http://uranai.nosv.org/u.php/novel/kuro_nouryoku/
改作した作成が此方になります。話の流れや視点を変えているので此方も読んで頂けると嬉しいです!
了解しました!0.001様に満足して頂けるよう精一杯書かせて頂きます! (2016年8月12日 22時) (携帯から) (レス) id: 7bb21cc2e6 (このIDを非表示/違反報告)
0.001 - 高評価させて頂きました。夢主ちゃんの危うい感じと組織とのやり取り…そして赤井さん、安室さん、コナン君との今後が気になります!魅せられるで頂いたお話、ぜひお願いします!!今後も応援しておりますので、苦にならない程度に頑張って下さい。 (2016年8月12日 22時) (レス) id: 813ac56b07 (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 大分遅くなってしまいました! すみません! やっと読めることができました、とっても面白いです! それでは、改めてイベント参加ありがとうございましたm(_ _)m (2016年7月30日 19時) (レス) id: a702bf65e1 (このIDを非表示/違反報告)
ルビー(プロフ) - めっちゃ好きこの作品! (2016年7月24日 8時) (レス) id: f645757c42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜芽 | 作成日時:2016年7月22日 3時