影山妹は…はい。モテますよ…Part3

117話 ページ19

孤爪｢煮豆はあんまり好きじゃないかも｣



煮豆を食べたのは、川西さんじゃなかった



A｢ゲム！？｣



いきなりのことで、思考が働かない



孤爪｢お返し｣


A｢んぐっ！？｣



ゲムは躊躇なく、私の口にミートボールを押し込んだ



A｢ふぉっほ！｣



注意しようとゲムを見ると、親指についたソースをペロッと舐めていた


その姿が異様な雰囲気を醸し出していて、何も言えなくなった



孤爪｢ご馳走様。A｣



優しく微笑むと、ゲムはそのまま音駒の所へ戻って行ってしまった


何なの…一体………


口の中に入ったミートボールのソースがやけに甘いような気がした



〜川西side〜



あー。マジか


納豆だと思って取ったらまさか煮豆だったとは…


幾ら同じ大豆だからって間違えるなんて…


相当疲れてんな


影山にあげたら、めっちゃ疑いの目でこっちを見てきた


いや、間違えただけなんだって……



川西｢影山が食べさせてくれるなら、食べてやらなくもないよ｣



冗談だったのに、影山は気にしない様子で俺に煮豆を食べさせようとしてくれた


ラッキー、と思って口を開けたら


赤いジャージを着た奴に横取りされた



孤爪｢お返し｣



とか言って、素手で掴んだミートボールを押影山の口に押し込んで、そのまま立ち去っていった


は？何なのあいつ


いきなり割り込んできて、しかも去り際の挑戦的な目……









｢Aは渡さない｣とでも言うような目だった








ムカつくな……

118話〜孤爪side〜→←116話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す