短編集楽しんでってよ【d!】 (ページ7)

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●待っててね　rb ページ7

A目線

涙が溢れて止まらない。
何で、どうして、嫌われちゃった…？
やだ、嫌われたくない、1人になりたくない…

いつもならすぐに返ってくる筈のLINEが返ってこない。
３日間もだ。
学校にも来ていないし、家は分からないし…

もう、どうしたらいいのかサッパリだ。

A『ロボロくん、どこ…？』

いっつも放課後にロボロ君と遊んでいた公園…というか、秘密基地の隅で座り込む。

A『い"やっ、ロｯ、ボロくんに、ｶﾋｭｯ、嫌われｯたく、なぃ…ｺﾞﾎｯ』
A『なんで、ｯ、ろぼろ、ﾋｭｰ、くｯ離れ、ないで…一緒にい、てｯよぉ…』

息が出来ない。
苦しい、私、ロボロ君がいないと何にも出来ないの、助けて、苦しい、痛い、怖い。

既に顔は涙と涎でぐちゃぐちゃだった。
別に時間を決めてた訳じゃない。
でも、いっつもここに2人で集まって。

A『なん、ｯで、ろぉ、ろｯくんｯ、ｶｯﾊ、たすｯけてｯ』
A『ぃ"や"、嫌われｯたくな、い嫌われたくｯないよぉｯ』

肩をグイッと引っ張られる。
パニック状態に陥っていたせいか、暗くなっていた視界が少しずつ綺麗になっていく。
私のことを引っ張ったのは、紛れもない、ロボロ君だった。

A『はっァ"…ろぼろｯくんｯ、ｶﾋｭｰ…ごめっ、なさｯ、いま、待って、嫌わｯないっで、ごめんなさｯ、で、も私、ね、ｺﾞﾎｯ、ｺﾞﾎｯ、まってｯ…たのｯ』

言葉が上手くまとまらない。

ごめんね、今、呼吸戻すから。
呼吸、変でも嫌わないで。
私ね、ちゃんと待ってたんだよ。

この三言だけなのに、言葉がまとまらない。
だめ、ちゃんとしないと、嫌われちゃう

rb「ごめんな、最近会えなかってん。」
A『だいｯ、じょ、うｯぶだよ…わたし、ｹﾎｯ、ｯ、まて…た、の』
rb「おん、えらいなぁ、Aちゃんは偉い子やで。」

ロボロ君が、優しく頭を撫でてくれる。
それに合わせて、少しずつ呼吸が落ち着いてくる。
涙も引いてきて、やっとしゃべれる状態まで持ってこれた。

A『嫌わないで…いて、くれる？』
rb「おん、もちろん！大好き、ううん、大好きなんかじゃ足らへん。Aちゃんのこと、愛しとうで。」

ぎゅっとロボロ君に抱き締められて、それが嬉しくてまた涙が溢れる。

rb「Aちゃん、俺のことこれからも、ずうっと待っててな。ええこやから、出来るよな。」
A『うん、うん。私、偉い子だから、ロボロ君のこと、待てるよ…』

ロボロ君は嬉しそうに笑った。