短編集楽しんでってよ【d!】 (ページ5)

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●かまってちゃん　syp ページ5

A目線

sha「A…あと、頼んだわ…」
A『え、シャオロン！？死なないでよ！』
sha「あはは、もう…ゾムと戦うとかキツイねん…あいつ、強いしな…」

シャオロンは諦めた様に苦笑いをする。
いや、私と距離は離れているため、顔は見れないがきっと、苦笑いでもしているのだろう。

zm「トントォン！こっちやでー！………あっっ！！シャオロン、後ろっ」

ゾムの声が途絶える。
きっとシャオロンがゾムを倒してくれたのだろう。
大丈夫、大丈夫。
白が勝ったら、皆生き返る。

syp「あーあ、ゾムさん死んじゃった…」

狂人のショッピは呆れたように呟く。
その時、シャオロンとトントンの「「あっ、」」という声が聞こえる。

syp「トントンさんも死んだんか…？」
A『良かった…もう、黒はいない……これで皆…』

安堵の息を吐いていると、後ろから弓が飛んでくる。
その方向に打ち返すと、今度こそトントンに当たったのだろう。
トントンの悔しそうな声が聞こえた後、静寂が訪れた。

syp「…何安心してるんですか？」
A『？』
syp「ここ(現実)があっち(マイクラ)と同じだと思ってます？はえ〜、楽観的ですね〜！」

ショッピが後ろから抱き着いてくる。
やばい、打たれ………

syp「俺は狂人じゃないっすよ。知ってます？かまってちゃんっていうの。」
A『かまってちゃん…？知らない……』
syp「俺のこと打ったら、Aさんも死んじゃいますよ？」

嘘だ、これは…私を惑わせるための…
チラリと視界の右端を追うと、弓矢で打たれた所から血を流しているトントン。

本当に…殺しちゃった…？

syp「ねえ、Aさんは俺の味方ですよねぇ？」
A『は……？誰がショッピの味方なんて…』
syp「俺とおんなじですよ。俺もAさんも1人殺してるんやもん。」

1人殺してる。
その言葉が私の息を止めたみたいに、呼吸がしずらくなる。
私はトントンを。ショッピは……誰を？

syp「俺はロボロさんを殺しましたよ。だって、ロボロさん俺の味方してくれなかったんやもん。」

ショッピは私の前に来て、柔らかい笑顔を顔に貼り付けて、私の首に矢の先を当て、胸焼けしそうなほど甘ったるい声で私に問う。

syp「ねえ、Aさんは…私の味方だよね…？」
A『っ、』

私は頷くことしか出来なかった。
やっぱり人間なんて、自分の身が１番可愛いんだ。