【REBORN】死の守護者の迷惑騒動〜未来編・壱〜

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緊迫していた雰囲気が、カチリと凍った。



全てのファミリーがボンゴレに恩を抱いている。




だが、主のボンゴレがこんなにも臆病なんだ。

不安なのも無理はないだろうな。




しかも、殺すななんて。






そんな中、周囲を見回し驚いたように呟いた人が、一名。






「あ？何何。誰もやんないの？


　やりたいトコいっぱいあると思って譲る気だったんだけどなー」




「……要」




「皆やんないならやっていいよね？後から言っても知らねーよ？


　よーし、ディーオファミリー、やります！」





はーい、と手を挙げた要。


フッとジョットは笑った。





「なら、この件は、全てディーオファミリーに任せる。


　クロス、頑張ってくれよ」






ポン、とクロスの肩を叩いて出ていったジョット。


唖然としているクロスの手を掴んで、要も部屋を出ていった。






さらに場面が変わり、今度は戦争のド真ん中。





ディーオファミリーは全員ボロボロだった。



１、２……ディーオファミリーが７人なのに対し、


相手は5000人くらいピンピンしてる。





それでも、既に同じくらい──5000人ぼど、縄で縛り上げているけれど。






『こんな大きな組織だったのかよ……』






絶望的な声を、俺が発していた。



傍観している俺でも、そう思ったんだ。







彼らは一体──






「っはぁ、疲れたー」





要が呟いた。



相も変わらず、クロスを抜いた５人は戦っていたけれど、

耐えきれないようにクロスが叫んだ。





「なんなんですかっ！？他の人は精一杯戦ってるんですよ！？もっと頑張って──」



「頑張って、何になるの」





要がぼやく。


まるで小さな子供。






「誉められるの？ジョットに？オメデトウって？いらねぇし。


　やだもう！帰ってろ、お前ら」



「……うぃーす」


「関係ない奴に巻き添えくらわすなよ」


「迷子にならないで下さいね、リーダー」




皆、思い思いに言いながら、縛った人たちを抱え、立ち去っていく。






「え、ちょ、皆さん！？

　自分たちのリーダー置いていくんですか！？」




クロスの意見は最もだ。


振り向いた一人の男が、呆れたように返す。







「俺らのリーダーは、そこまで弱くない。


　俺たちはまずリーダーを守り、

　リーダーが指示をだしたらそれを信じて、大人しく従う。



　ウチのファミリーのあるべき姿だ。


　そして、そんな姿だから、俺らはリーダーの下に集まった」

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