玖 ページ10
【五条side】
憂太たちが拾ってきた黒い子猫。
呪いはかかっているけど近くに寄らないと気付けないくらい微弱な気配。
六眼で視ても詳細が分からないと来た。
本当は人間だと言うけど呪いのせいで子猫の姿になっているのかそれも分からない。
これじゃあ完全にお手上げだ。
『君は僕が預かってあげるね』
僕が彼女を預かると買って出たのは考えすぎかもしれないが、呪詛師か何かのスパイの可能性がゼロではないと思ったからだ。
生徒たちに近付けてもしもがあっては困る。
彼女には悪いけど監視対象とさせてもらう。
五条「ここが僕の部屋だよ」
彼女は警戒も何もすることなく大人しく僕に連れてかれるがまま。
とりあえずソファにそっと置いてあげた。
名前は、Aだったっけ。
キョロキョロして落ち着かなそうだ。
A「寮と聞いてましたが、結構広いんですね」
五条「まあ一人暮らしには十分なんじゃない?あんまり世間一般の一人暮らしは分からないけど」
A「ここに来るまでは実家に?」
五条「いや、僕は学生時代からずっと高専にいるけど実家が無駄にデカかったから感覚が分からないんだよね」
A「なるほど。お坊ちゃまですか?」
五条「一応そうなるね」
聞いてきたわりに興味がなさそうに「そうですか」と返される。
五条と聞いても特段反応もなかったし、五条家としての僕が目的ではなさそうか…
五条「ねえ、君って人の姿になれたりするの?」
ふと思いついた事だった。
Aは「本当に少しの時間なら」とあまり浮かない顔をする。
僕が「一回だけお願い」と言えば渋々頷いてくれた。
念のため六眼で視た方がいいだろうと目隠しを外す。
彼女は何か祈るみたいにギュッと目を閉じると少ししてボフッと白い煙を立てた。
煙が薄まって見えてきたのは紅い着物を着たボブヘアの女の子。
童顔気味で薄っすらとピンクに染まった頬が可愛らしい。
………ちょっと待って。
めちゃくちゃ可愛いんだけど。
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Mami(プロフ) - 更紗和金さん» 遅くなってごめんなさい!続き楽しみにしてます (2022年7月9日 9時) (レス) id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
更紗和金(プロフ) - Mamiさん» わわっ!嬉しい!恐縮です。ありがとうございます! (2022年6月11日 20時) (レス) id: b1ab373c3f (このIDを非表示/違反報告)
Mami(プロフ) - 更紗和金さん» 寧ろ文才分けてほしいくらいです! (2022年6月10日 23時) (レス) id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
更紗和金(プロフ) - Mamiさん» 自分ではちゃんとエロい感じになっているのか首を傾げながら書いているので、そう言っていただけると幸いです。ありがとうございます! (2022年6月3日 20時) (レス) id: b1ab373c3f (このIDを非表示/違反報告)
Mami(プロフ) - 先生エロい感じが良い! (2022年6月2日 21時) (レス) @page31 id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:更紗和金 | 作成日時:2022年5月20日 23時